「進め!未来の大英雄」監修:清松みゆき 著:秋田みやび/グループSNE 出版社:富士見書房

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★はじめに

SWリプレイも第六部となりました。タイトルを「新ソードワールドRPGリプレイ」と改め、第五部からおよそ3年ぶりの出版となります。

従来の6人パーティーから5人パーティーへと様変わり。清松先生は監修へと退き、GMは秋田みやび先生へとバトンタッチされました。

後に決まったパーティー名は"ヘッポコーズ"です。パーティーそのものもヘッポコなら、GMも駆け出しのヘッポコという色々不安なリプレイ。

それもこのリプレイのコンセプトなのです。ヘッポコな駆け出しGMでも、ちゃんとTRPGが仕切れるんだと証明するのです。


しかしこれが何とリプレイは全10巻に及ぶ大長編となり、漫画、CDドラマ、長編と様々な方面へと進出した大人気作品となったのです!

今まで人気のあったリプレイの次はコケるという嫌なジンクスがありましたが、それも払拭。すっかりリウイに次ぐ大人気シリーズですよ。

各PCの異常なまでの個性。凄まじい会話のラリー。それらがとても面白く、友達と一緒にいるかのような臨場感を味わう事ができます。

カッコイイだけじゃない。むしろヘッポコなだけにズッコケるような失敗も多い。しかしそれも含めて愛しくなる、紛れもない傑作です。

それはTRPG特有の「人の匂い」を強く感じる事ができるからでしょう。私にとってこのリプレイのPCもGMも、共に旅する冒険仲間です。


★PC紹介

まず、シリーズ最初のセッションということでキャラを一人一人確認しましょう。


イリーナ・フォウリー 16歳

ファイター2、プリースト(ファリス)/セージ1。父親がファンの街で神殿を開くファリスの神官戦士です。

一見ごくごくスタンダートで可愛い女の子ですが、その筋力はなんと24!。ロードスのベルドにも匹敵するマッスルボディーの持ち主です。

またそんな筋力に反比例するかのように知力10と器用度11と低く、当たれば痛いが当たらないという巨大扇風機となります。

性格は愚直なまでに素直。そして正義一直線ですが、オツムが弱いのが珠に傷。ヒースとは幼馴染で「兄さん」と慕う程の仲。


ヒースクリフ・セイバーヘーゲン 17歳

セージ2、ソーサラ/レンジャー1。魔術師ギルドの特待生にして、田舎の猟村出身。イリーナとは実の兄妹のように仲がいい?

知力は19と人並み以上だが、精神力は13と平均以下の為に弾切れが目立つ。何故か"スリープ・クラウド"が苦手で遺失魔法扱いである。

日頃から法螺吹きにして毒舌。しばしばイリーナやマウナから強烈なツッコミを食らうが、それでも一応はパーティーのリーダー?

初期設定ではアイラに惚れていて、リウイに対抗する為に冒険者になった事になってるが、後の長編では見事に無かった事にされている(笑)


マウナ・ガジュマ 20歳

レンジャー2、シャーマン/セージ1。ハーフエルフの精霊使いで、狩人出身の為にヒースと並んでレンジャー技能を担当する。

見た目は美人のお姉さんですが、実は貧乏性。ていうか貧乏。実はこのパーティーで一番お金にうるさいのは彼女ではないでしょうか。

能力的には精神力が18と優秀。でもそれ以外はハーフエルフの種族平均以下。それでもめげずに着々とパーティーのツッコミ役として大活躍。

また初期の頃はそうでもないが、後に巨乳という事になったりする。髪型や服装のマイナーチェンジが一番多い人でもある。


ガルガド 36歳

プリースト(マイリー)2、ファイター1。ドワーフでマイリーの神官戦士であり、クラウフトマン技能は木工となってますが殆ど使わない。

年齢的にはドワーフとしては成人したてですが、見た目は貫禄のあるオジサンです。パーティー内でも「おやっさん」として皆を支えます。

人生経験は豊富だが、冒険者としての経験はそうでもないらしい。ノリスのスチャラカっぷりを嘆きつつ、彼へのツッコミを担当する。

ドワーフなだけに精神力は27と豊富で、"トランスファー・メンタルパワー"で魔法使いの多いこのパーティーの動力源となる事もしばしば。


ノリス・ウェストイック 15歳

シーフ2、シャーマン1。盗賊だが、実家は古くから続くウィッチドクターの家系の為に精霊使いでもある。

器用度は18と高いのに、知力は10しかないので、しばしば罠や隠し扉を発見し損ない、その都度ガルガドに怒られる。

また知力10は共通語の読文ができない事にも繋がり、イリーナとは「知力10同盟」を結成するボンクラっぷりである。

さらにそのお気楽・楽勝でいい加減な性格が災いし、パーティーのトラブルメイカーとなる。しかし同時にムードメイカーでもある。


変わった事に何故か全員魔法が使えます。世の中には魔法使いのいない集団もあるというのに、なかなか珍しいパーティーですね。

ちなみに行動順はヒース(17)→イリーナ・マウナ(15)→ノリス(13)→ガルガド(11)となっています。

冒険の舞台はリウイと同じく"剣の国"オーファンです。時代は「魔法戦士リウイ2」ぐらい、丁度新王国暦520年の春から夏に移るぐらい。


それではSW史上に鈍く輝く我らが"ヘッポコーズ"の活躍を見届けましょう。


第1話「振り向けばコボルドがいる」

★ときめく冒険者

このリプレイでは毎回タイトルが何かのパロディーになっています。今回の元ネタはドラマの「振り返れば奴がいる」ですかね。


この時点ではまだ名前の知れていない「青い小鳩亭」に集まった5人。一応ヒースが皆を集めたことになってますが、詳細は長編を参照。

イリーナの手前正義を広めるのが目的になっていますが、この時点での彼の本音はアイラにお近づきになる為。私情ですね、完全に(笑)

またガルガドはマイリー信者なので、戦いの中に身を置くのは当然。むしろこの素人連中を導いてやろうと思っています。


一方ノリスとマウナの動機は金です(直球)。二人とも別の意味で命に関わりますからね(苦笑)

マウナの方は単純に生活費、街ではお金が要ります。宿代は一泊30ガメル、一週間150、一月300、とかなり割り引いてくれます。

でもこれは最低水準なんで、きっともっと高くなります。なら家を建てたらどうだろう?。いえいえ、家なんてもったら税金を取られます。

こういった事情は「ファンタジーRPGクイズ五竜亭の○○」なんか読むと面白いですよ。ヘッポコとはまた違う意味で親しみ深い人達が出ます。


ノリスはもっと深刻。盗賊ギルドの年会費がありますから。これは2通りあって、500ガメル収入の10%の高い方を収めます。

これは一年辺りですから、実質年収5000ガメルを上回るようなら後者になります。大抵は後者じゃないですかね、年収ですから。

普通に冒険者やってれば月収400ガメルやそこらは軽くいきますよ。まぁノリスの場合ちょっと無駄遣いが目立ちますけどね。


マウナ「1万ガメルの貯金も1ガメルから!」

ガルガド「一歩を踏み出してからが果てしなく通そう〜」

まったくその通りです。これはあれですね、100万円貯まる貯金箱。あれ貯めた人いるんですかね?

多分貯まるまでにはドワーフ並みの忍耐力が必要な気がします。また一説には100万円分入らないものもあるんだとか(詐欺じゃん)。


またちゃっかりリウイなんかも出てきてますね。でもこの時期ってこんなに仲良かったかな?。確かボロクソに扱われていたような気が……。


そこに早速最初の依頼人がやってきました。彼は鉱山都市グードンに程近い村に住む青年マックさんです。

田舎から出てきたと思しき青年が店のオヤジに依頼を持ってくる……。普通ならこれは「受けろ」という無言のメッセージです(GMからの)。

しかしヒースは「うかつに名乗りを上げて、俺たちじゃどうしようもない怪物退治だったら……」とちょっと猜疑的だったりします。

まぁ実際そうして分不相応な依頼を受けて死んでいく冒険者がいますけど、冒険者の店を通してれば大抵適切な冒険者を選んでくれます。


しかし彼の依頼はコボルド退治です。コボルドは1レベルの妖魔でゴブリンよりも若干弱い。正に駆け出し冒険者の為のモンスターです。

しかも連中はマックさんの村の銀も取れる炭鉱を占拠したから厄介です。コボルドには銀を腐らせるという伝説があるのですから。

ルールブックでは言い伝えの域を出てませんが、「新ロードス島戦記」によれば信憑性は高い。それに腐銀は実在するので、全部伝説じゃない。


コボルドも元々は妖精界の住人、そういう力を持っていても不思議じゃない。まぁそれすらも世界の自由度なのでしょう。

ちなみにこの世界の鉱物はQ&Aによれば地球と同じだそうです。ならば原子番号27の元素コバルトCoの事を腐銀と読んでるのかもしれない。

これは銀とは関係ないんですが、見た目は銀そっくりで、しかも有害。西欧の伝説ではコボルドが銀を腐らせるというのがあるそうだし。

結局はコボルドが本当に銀を腐らせても、コバルトを腐銀と思い込んでいても、腐銀という金属が存在するのでも、当事者が自由に選べばいい。


まぁ今回の事件では例えコボルドが銀を腐らせなくても、坑道を占拠した以上追い出さないといけません。

冒険者の店のオヤジさんもコボルド程度がちょうどいいという事で、正式にイリーナ達を送り出す事にしました。祝・初依頼!

まぁ実際このレベルの冒険者では、ゴブリンとか山賊ぐらいが妥当ですしね。ちなみに報酬は一人300ガメルです。

皆安いとか言ってますけど、それほどでもないです。報酬の公式は(冒険者レベル)×(冒険者レベル)×50〜200ガメルです。

今回はみんな2レベルですから、200〜800ガメルが相場です。コボルド退治ならこれぐらいで十分。必要経費は依頼人が負担するし。


★遠出する冒険者

事の顛末は簡単ですね。掘り始めたばかりの二股の坑道がコボルドに占拠された。数は確認できただけで4匹。まぁ丁度いいぐらいでしょう。

また出発時に依頼人のマックさんが盗まれた工具を補充しています。そう、工具を盗んだのはコボルドなんですよ。では何の為に?

これはヒントですが、ヘッポコーズはサラッとスルー。以後このパーティーは重要な話は聞き逃す傾向になっていきます。


ちなみにイリーナは装備が中途半端な状態です。何しろ彼女の筋力は24、まともに武具を作ると金がかかるんですよ。

とりあえず使えそうな必要筋力24武器をいくつか挙げると、シャムシールなら1030ガメル、グレソーは1020。

グレートアックスは530、ヘビーフレイル・モールは520、そしてクラブは130ガメルです。何フリ構わないならクラブですね。

クラブのような鈍器系は命中率と打撃力に優れています。ソード系のようにクリティカル値が低くないのでホームランは出難いですけどね。

でもイリーナのように力はあるが当たらないタイプの戦士なら、いっそ鈍器で戦うのもアリですよ。かっこ悪いけど経済的で実用的です。

お金が少し貯まればヘビーフレイルなんてのも斬新ですけどね。まぁ攻撃力は更に下がりますが、ブルースリーを目指すのも(何故?)。


ここでヒースのホラが早速炸裂します!

ヒース「妖魔であるコボルドは多産で一度に5匹から10匹の子供を産む。(中略)大体1〜2年で成長するといわれ……」

勿論ホラです。しかし彼らの繁殖力は侮れない。何しろクリスタニアの暗黒の民(元マーモ)は、その妖魔の繁殖力の高さに悩まされた。

それはロードスから脱出し、神獣の民と同盟を結ぶきっかけになったほどです。それにこの世界には「後付優先則」というものがありますしね。

でもそれは後の作品でも責任を取る事が前提です。一般ユーザーならともかく、公式作品ではそういった足枷がありますね。


また彼らは昔もゴブリンが出た、という伏線も軽やかにスルー!。コボルドが坑道を掘り進めている、という案も冗談として完結。

まぁシナリオにとって大切なキーワードをことごとく無にしてますね。悪い事言わないから、もうちょっと人の話は聞いた方がいい(苦笑)

ちなみに今回の事件の真相は、彼らが聞き逃したゴブリン・シャーマンが握ってます。昔討伐されたゴブリンの集落の生き残りです。

新しい坑道がそのゴブリン・シャーマンの隠れ家と繋がりそうになってしまったので、コボルドに命じて必死に坑道を埋めてたんですね。

たまたま坑道が巣に近かったから起きた事件でした。だから坑道の中には掘った跡ではなく、土が運び込まれた跡があったんですね。

ちゃんと聞き込みをしていれば何か関係があるかと考えるんですけど、ただの情景描写としてスルーです。あ〜じれったい〜(苦悶)。


例の坑道はノリスが偵察に出ます。シャーマンとしての能力をフル活用し、"赤外線視/インフラビジョン"で暗闇を観察。

更に"センスオーラ"で精霊力も感知、結構有能ですね。なお"センスオーラ"は精霊を見るんじゃなくて、精霊力を感じるんですね。

視覚ではなく、嗅覚に近い……とQ&Aで言ってました。でもあくまでも近いだけで、嗅覚そのものじゃない。まぁ気のようなものでしょう。

しかし特に収穫も無く、ノリスとイリーナの2トップを据えてレッツトライ、ザ・洞窟!。いよいよ初めての冒険に一歩を踏み出します!


★戦ってみる冒険者

隊列は先頭からイリーナ・ノリス、ガルガド、マウナ・ヒース。3列ですね、いざという時はノリスとガルガドさんが素早く替われます。

例え罠があってもこういう洞窟での《罠発見》《罠感知》はレンジャーの仕事ですけどね。まぁコボルド程度が罠を仕掛けるかは微妙です。

一応彼らの知力は低いとなってます。PCの知力に換算すれば6〜8、かなり鈍いですね。まぁ鳴子ぐらいは考えられるかな。


ただしレンジャー技能を持っているのはヒースとマウナだけ。どっちも鎧が薄いですから先頭に立たせるのは危なそうですね

いっそガルガドさんが出ていた方がいい気もします。ところがコボルドに遭遇するやいなや言葉が通じないことが判明!(笑)

初期から誰かしらゴブリン語を覚えていた方がいい、という教訓ですね。そのまま初の戦闘に突入です!


1ラウンド目、17でヒースの"スリープ・クラウド"が炸裂!達成値7で!(爆笑)。低!なかなか見れない達成値です!

コボルドの抵抗値は8(1)ですね(これも低いけど)。ゴボルドは出目にして6以下で魔法にかかります、が案の定かからず……。

4匹もいれば1匹ぐらいかかってていいんですけどね。出目7以上で抵抗成功ですから、1匹が抵抗するのは58%程度ですね

4匹とも抵抗する確率、つまり1匹も寝ない確率は11.3%…………。う〜ん、流石は秋田さん、SNE随一のダイス運の持ち主です。

続いて15でイリーナが攻撃しますが、出目の悪さが目立って当たらず。次の14で逆に当てられるも鎧のお陰でノーダメージ。

マウナとノリスは様子見。一番最後にガルガドはさり気なく13と高い目を叩き出し、問答無用で命中させました!


2ラウンド目、イリーナはヒースに"エンチャント・ウエポン"をかけてもらいます。ところがまたもスカ!。なんて命中性が悪いんでしょう(笑)

またヒースも"スリープ・クラウド"で5点、"エンチャント・ウエポン"で3点消費。もともと13点しかないので残り5点(少)。

3点の魔法だけを使っても最大4発……なんて貧弱な。最初の戦闘からガタガタですね。これからやっていけるのだろうか(苦笑)


そうしたヘッポコな戦いを展開しましたが、とりあえずコボルド全滅。ガルガドがいなかったらどうなっていたことか……。

またガルガドが"暗視"で先を見ますけど……ここで"暗視"のルビがドワーフ・アイになってますね。これはじめて見ましたよ、語呂が悪い。


★浮かれる冒険者〜もいっかい戦う冒険者

戦い終わった一行は村に帰って豪華なもてなしを受けます。これぞ冒険者の役得ですね。

あまり娯楽がない村でしょうから、冒険者の話はさぞ面白いでしょう。例えそれがどんなにヘッポコな事実を脚色したものでも。


しかし翌日になってみると、また坑道にコボルドがいるのです。うわ〜バツが悪い。これじゃ詐欺みたいですしね。

でも検分役として村の若者を連れて行くのは名案ですね。退治したんならその日のうちに村の人が確認すべきだと思うんですけどね。

新しく現れたコボルドは仲間の死体を無造作に捨てていたそうですが、モンスターの埋葬手段ってあまり知られてない気がします。

野ざらしにしておくモンスターもいればそうでないのもいるでしょう。中には仲間の死体を食料にするのもいるかもしれません。


こうして再び4匹のコボルドと戦闘しますが、ヒースが"スリープ・クラウド"をはずすのもイリーナが空振るのも同じ!(爆笑)

GMのダイス運も大概ですが、PLの方もどうだか。でも結局はコボルド再び全滅、まともに戦えばこんなもんです。

ところが秋田GM、ていうか村人が事件の真相に関わる重要な事を話そうとしているのに、ことごとく無視します。だから話を聞けと……。

でも坑道に泊まって何か起こらないか監視するのは立派ですね。ヘッポコではあるけれど、基本は善人。とても真面目ですね。


★見過ごす冒険者

夜になるとノリスは《聞き耳》のお陰で不審な影を発見します。早速全員を起こして追跡に移る事になりました。

でも6時間寝てないのでヒースは回復してません。仕方ないのでイリーナからトランスファーで7点補給、残り12点に回復。

影はあっさり見失いますけど、珍しくヒースのレンジャー技能による追跡が役に立ちますね。でも転倒してランタンをぶっ壊します(笑)

暗いから冒険者+敏捷度で転倒判定をしたんですが、それがこんな事になって、しかも後々までヒースのジンクスになっていくとはね……。


更にこの事件で皆は悪ノリします。この悪ノリ、もといギャグの拾い食いもまたこのパーティーの特徴です。

ランタンが割れて油に引火!予備の油にまで引火し、森の木々に延焼し、山火事が!!……ってどんな大惨事だ(苦笑)


やがて追跡の甲斐あって岩の裂け目にゴブリンを発見します。どうやら例のゴブリン・シャーマンの巣のようです。

今度は見事に役立ったヒースの"スリープ・クラウド"、なんと14!。ゴブリンやコボルドじゃ6ゾロでも振らないと抵抗できませんね。

ところがゴブリン・シャーマンは出目11!。抵抗値は4だから起きてますね(残念)。こんな時に限って出目のいい秋田GMって一体……。


こうして起きていたゴブリン・シャーマンは、素早く裂け目に隠れて"インビジビリティ"で潜伏。そして逃走に成功します。

一応冒険者+知力で12程度でチャンスはあったんです。ヒースも《聞き耳》をしたんです。でも誰も気づかず、逃げられました(苦笑)

"インビジビリティ"は「集中」が必要なので10秒で3mしか動けませんが、不意をついて使われると意外に気づかなかったりする。

ゴブリンズは根こそぎ捕まえられたけど、肝心の主犯格を逃がしてしまいましたよ。これってミッション微妙に失敗?


でも報酬は1人500に値上げしてもらいます。なんて運がいいんでしょう、しっかり経験点は目減りしますけどね

結局最後になって村人に真相を教えてもらいます。今回の教訓、人の話は聞きましょう、ですね。これが"ヘッポコーズ"のデビューです(笑)


第2話 どっちの依頼ショー

★機嫌のいい冒険者

今回に元ネタはバレバレですね「どっちの料理ショー」。関口宏さんと三宅裕司さんの2トップ司会が愉快です


今回手に入る経験点はたったの500点、ミッション失敗ですね(いきなりですか)。まぁ"ヘッポコーズ"だし。成長もなし。

またこの話は時間的には「魔法戦士リウイ2」とカブっているので、チラチラと雪が降ってます。オマケかと思いきや、伏線になってます。

前回の報酬でノリスも(とりあえずの)年会費を払ったので、シティーアドベンチャー、ド〜ンと来〜い!(上田風ー笑)。

ところで朗らかに「生きてたの?」みたいな口調で話す冒険者の店のおばちゃんに、なんか得体の知れない熟練具合を感じました。


今回は超高級料理店「歌う鍋亭」のムッシュことアルトンさんと、新しくオープンした「うなずく小鳥亭」フランツさんの料理勝負です。

実はフランツさんはこっそりモンスターを食材にするゲテモノシェフですが、なかなか美味しい料理を作ることで人気です。

アルトンさんはそんな店と料理勝負をすることになったものの、世間的に謎な食材の正体を知る為に冒険者を雇おうとしてます。

またフランツさんもそれを阻むために同じく冒険者を雇おうとしています。このシナリオはそんな対立する二つの依頼がネックになります。


そういえばアンマント財宝編でも似たようなシナリオがありましたね。村に豪邸を建てる貴族とそれに反対する村人、どっちの依頼をとるか?

まあそれだけじゃなくて、他にもいくつかの依頼があったんですけどね。結局マイスたちはどっちも取りませんでしたが。


★料理人・アルトンの依頼

今回はまず、アルトンさんとの接触です。おばちゃんがちょっとミーハー入るような紳士です。

冒険者レベル+知力ボーナスによる判定で目標値は12となるぐらいの知名度です。それじゃあ一般人は36人に1人しか知らない(6ゾロ)。

まぁその界隈の人はよく知ってるかもしれませんし。街角で適当に呼び止めた人が知っている確率はそんなものかもしれません。

ゲーム的な処置で実際はそれ以上かもしれませんし、以下かもしれません。なおモンスターに例えれば知名度12は結構微妙なもの揃いです。

ジャイアント・オクトパスやゴールデン・ワンダラーとかですね。判定方法が違うから(モンスターはセージ技能)当てにならない(苦笑)


そういえばこういう飲食店にはギルドってあるんですかね?。商人にはギルドはありませんが、国から商業証を貰う必要があります。

やはり飲食店もそんな扱いなんですかね。衛視が下見をしたりするんだろうか?。あるいは商店街の組合とかあるのかもしれない。


ヒースは料理対決と聞いて「得物は包丁だな………」と滅茶苦茶言ってますけど、「ガキの使い」の山崎VSモリマンみたいですね(笑)

「あつあつ餡かけ対決」「ゴボウしばきあい対決」「オタマどつきあい対決」等々……マンガの「中華一番」みたいな見事な技術が見れそう。

こういう身体を張る企画にはヒースが一番似合う。余談ですが、私が初めてアニメで「中華一番」を見た時はてっきり格闘マンガかと思った。


あとアルトンさんは様々な「利き○○」をしてきたそうです。四本足のものはなんでもという、中国の料理界みたいな人ですね(笑)

でもそんな彼にもモンスターを食べようという発想は湧かないんでしょうかね。実行しないまでも思いつくぐらいならありそうですが。

しかしプロが食べて正体が分からないものですよ。それを普通の冒険者に頼んでもねぇ。「トリコ」みたいな食材ハンターはいないのかな。


取り合えずアルトンさんの希望としてはスパイ的なことを望んでるんでしょうね。あるいは泥棒になることも望むかもしれません。

フランツさんは盗賊ギルドにお金を納めているんでしょうかね?。もし保護を受けてるなら盗めませんね、それをやるとギルドを敵に回す。


ガルガド「料理勝負の食材は、全て怪しい司会者が用意してくれるんじゃないんですかな?

料理対決の王道ですね。でも今回は材料の目利きから始めるべきだろうという事で、フランツさんに言い包められてしまったようです。

しかし相手の食材が気になって仕方ない。正直この謎の食材を調理してみたい。同じスタートラインに立ちたい。それがムッシュの本音です。

でも目利きから始めるのは同じスタートラインなのでは?。まぁ謎の食材というのが彼の料理人魂に火をつけたんでしょうね。

多分ただ技術だけならアルトンさんが上なんでしょう。それ以外のジャンルでフランツさんは技術差を補ってるんですね。


結局アルトンさんの依頼はこの場では受けず、皆で話し合うという事でお引取り願いました。


★料理人・フランツの依頼

一応ただ食材を探るだけなら犯罪ではない。まぁ探って正体が分かった時点で既に不法侵入罪が適応されそうですが(笑)

冒険者とはいえ、法律を破るような事をして街にいられなくなったら仕方がない。結局皆の食指はあまり動きませんでした。


また店の壁に貼ってある依頼も個人的には面白そうです。子供たちの引率とか、、浮気相手をシメるとか、それはそれで面白そう

なんか「シティーハンター」みたいですね。掲示板にXYZが呼び出しの合図。小さい頃新宿駅の掲示板に書いてましたよ。

まぁそのせいで作者の北条先生にはJRから苦情が入っているそうですが。最近は「エンジェルハート」でまた増えているでしょうね。


それから一行は別の冒険者の店ではフランツさんから依頼を受けます。前述通り、フランツさんは食材の秘密を守りたがってます。

フランツさんは別に悪人ではないし、モンスターの捕獲も犯罪ではありません。でも一般人からすると正気の沙汰じゃありません

彼の腰が低く見えても侮っちゃいけません。独自のルートを築き、それを今まで秘密にしてきたんですからね。なかなか世慣れた人です。


フランツさんの正確な依頼内容は、食材を受け取りに行く際の護衛ですね。当然護衛の対象には食材も含む。

ゲテモノ事情を知らなければ、アルトンさんの手先としてスパイになるよりもこっちの方がいいですよね。

ちなみにイリーナはベラベラとアルトンさんとの先約を喋っちゃいます。う〜ん、ロールとはいえパーティーの不利益になる事はね……

嘘はつかないのは美徳ですよ。でもそれは自主的に秘密を暴露しまくる事ではない。その辺どうもファリス信者は面倒ですね。

ロードスのエトみたいな例もあるので、ファリス信者だからって秘密を暴露しまくる必要はない。その辺は逆にロールで規制するのです。


報酬は全員で4000ガメル、経費は別です。1人800ガメル、相場としては最上級ですね。

目的地のマナール湖は"争いの森"ターシャスの南、ファンドリアの西に位置するとても大きな湖です。

"神秘の湖"と呼ばれ、その水は万病に効くと言われてます。真偽の程はともかく遠方から水を取りに来る人がいますね

まぁ湖全体とは言わないまでも、何処かに不思議な水を蓄えている所があってもいいですよね。それがシナリオソースにもなるだろうし。


なおマナッシーなんてのはいません、多分。しかもそんな得体の知れないUMAにフランツさんヨダレ垂らしてますよ(動揺)。

ちなみにUMAはウマではなくユーマです。UMAとは「Unidentified Mysterious Animal」の略で、未確認生物って奴ですね。

イエティとかオウルマン(鳥人間)とか、枚挙に暇がない。でも彼らはフォーセリアにはきちんと存在してるんですよね。


★盗賊ギルドの情報収集

盗賊ギルドではおざなりな聞き方しかしなかったので、料理対決のトトカルチョしか分かりませんでした(笑)

しかしこういう事件の命運を握るような部分ではふざけるべきじゃないですよね?。イリーナの時もそうですが、ロールはほどほどに

ロールとは好き放題する為にあるんじゃない。そのPCを使ってその世界で生きる為にある。でもそれは愚直に演技をするものではない。

プレイヤーとして適正と思える判断をして、尚且つそれをPCの自然な行為にする。そういう動機付けにロールは使えると思います。


今回の場合はフランツさんの過去が気になりますね。一体どこの出身なのか?。以前にも店を開いていたのか?

もしかしたらエレミア辺りで店をやってたけど、今回みたいに食材がバレて国を出たなんていう事もあったかもしれません(笑)


ところで、トトカルチョってやっぱり盗賊ギルドの生業ですか。トトカルチョはイタリアでは政府公認です。

日本のTOTOはもちろんこれを真似た物です。今回は単純にどっちが勝つか?でしょうね。票が偏らないと配当はたいして大きくならない。

もしかしたら、ロマールあたりではではベッティングオフィス(政府認可の賭け店)みたいな所もあるかもしれません。

闘技場でどっちが勝つか?とか。ルーファスの試合なんか偏りそうですね。もし彼が負ける方に賭けたら物凄い倍率になりそう。


★「うなずく小鳥亭」の晩餐〜魔術師ギルドの調べもの

直に店に足を運んでみればけっこう盛況のようでした。料理勝負の噂のお陰で大繁盛ですね。

ところがメニューを見ると、なんとも恥ずかしくて噛みやすい名前の料理ばかりです。例えば「さわやか初夏のサラダ」とか。

これって植物系のモンスター?。エスノアとかだったら嫌だな。どうか普通のサラダでありますように……。せめて死にませんように。


他のメニューでは「素敵な瞳のコンゾメスープ・湖の恵み」。これはジャイアント・トード(お化けカエル)の卵ですね。

なんと全長3メートルのカエルさんです、人を丸呑みにするぐらいですから卵もデカイでしょう。でもイリーナとか食べたら胃がもたれそう。

「さわやかな春風とともに、神秘のカツレツ。フランツ風きのこのソーフを添えて」は、ジャイアント・スラッグ(巨大ナメクジ)の肉かな?


ここではガルガドが機転を利かせて肉を持ち帰らせようとしますが、誰も気づきやしません。胃潰瘍とかになったらどうしよう(切実)。

結局コッチをうけることにしました。食材はアレですけど、犯罪ではないですから。別に危険な依頼ではありませんしね。

でもちゃっかり飲食料金は請求します。ゴチになろうなんて甘い。マッドに見えてその辺はしっかりとしたものですね。

また彼らは泊り込みでの護衛までします。万が一にも敵が食材を奪取しようと潜入し賊が来ないとも限らないのでね。変な所で真面目な人達。


その間例の肉はヒースが鑑識に回します。いや鑑識と言っても顔見知りの魔術師に調べて貰うだけですけどね。

分かったら食べていいと言われても、正体が分かるとちょっとね……。ナメクジの肉じゃ食欲が失せているでしょう(苦笑)

ちなみにこの時には既にリウイは出発してます。今頃魔法装置を止めようと、バナールの塔へ行って死に掛けているでしょう。


★「うなずく小鳥亭」の夜

夜番は5人の交代制です。2人ずついったら1人余りますよね。やはり起きているのは常時2人は欲しいですよね。

そうなれば……最初に2人、1番と2番が起きているとしましょう。1時間後に1番は寝る、その時に3番目が起きる。

更に1時間後、今度は2番が寝て4番が起きる。更に1時間後、今度は3番が寝て5番が起きる。これなんてどうでしょう?

これなら常時2人が見張りについていて2時間労働(2時間にする必要はないけど)。1番は微妙ですね、まあその辺はケース・バイ・ケースで。


そう組んだかどうかは分かりませんが、夜は更けていきます。そしてイリーナ・ガルガドの神官戦士コンビの時にそれは起きます。

不審者を見たイリーナは窓を突き破って追跡ぃ!(爆笑)。嘘でしょ!?。始めてみましたよこんなハードボイルドな神官は!!

そしてそんな騒ぎの中起きないのはノリスでした。起床の目標値は冒険者+知力で8でしたが、基準値4のノリスは3か1ゾロを振ったのでしょう。


また不審者はムッシュの雇った同業者っぽかった。

冒険者「ごめんー!見つかっちゃったー!」

その仲間「アホかー!連れてくんなー!」

でも微妙にシンパシーを感じるマヌケさだったので、あまり脅威ではない(互いに)。


ヒース「確認するが、この窓は(中略)あの突貫娘が突き破ったんだな?」

ガルガド「よく見てごらん。窓の破片は全部外に散らばっているじゃろう?」

ヒース「……小さいころから、勢いあまってドアや窓を壊すのが得意な子だったなあ、そういえば」

こうして会話する二人の目は何処か空ろでした。なお割れたガラスの修理代は1000ガメルだそうです(笑)


★マナール湖に行こう!〜森の強敵(1レベル)

フランツさん同伴で目指すはマナール湖。ちなみに魔術師ギルドの人は食材の正体は分かりませんでした。

彼はセージ3の知力+2でした。目標値は12だったのですが、出目は6で11……1本足りません。この微妙さがヒースの同輩らしい。

あと帰ってくるまでに調べるとか言ってますけど、それは遅い。その頃には彼らはゲテモノシェフの真実を知り、げんなりしています。


道中は相変わらずめちゃくちゃな天気が続きます。街道には泥濘(ぬかるみ)とかもできています(伏線)。

マウナ「空のかなたで、精霊たちが景気よく踊り狂ってるのがみえるけど」

実際は見えるかどうかは微妙。"センス・オーラ"は精霊力を感知するのであって精霊を見るわけじゃないんで。

でも精霊使いが台風を見たら、ジンを中心にシルフとウンディーネが壮絶なビートのランバダを踊ってるのが見えるかもしれないたよ(笑)


やがて日が暮れ野営ポイントを決めて、フランツさんの夕食用の得物狩りに付き合う事になりました。彼にはその腕がないのでね。

メンバーはイリーナ・ヒース・マウナ。武器戦闘できるのがイリーナだけ。最初はあまり気にしませんでしたけど、それはなかなか面倒な事に……。


彼らに襲い掛かってきたのはハンガー・レッグでした。短編「惨劇は突然に」では一つの村を壊滅させたモンスターですね。

その最大の恐ろしさは戦闘力ではなく、特殊能力にあります。相手の頭に飛び乗り、針を刺すことで麻痺させ、神経系を全て把握します。

冒険者技能は使えないものの、運動機能や生理機能は完全に操れます。また支配されている場合、判定の基準値は1になります。


最初GMはこいつを実に甘く見てました。ところが初っ端18で動いたハンガー・レッグはイリーナの頭に乗っかります(GM驚き)。

しかもヒースは"スリープ・クラウド"を2発連続で外し、マウナはイリーナに誤射し、ついにはイリーナは抵抗に失敗してしまうのです!!

ちなみに抵抗の目標値は8、基準値が5のイリーナなら1ゾロ以外は大丈夫。……大丈夫だったんですよ、数字上だけは。


かくして基準値1のイリーナと、ファイター技能を持たないヒース・マウナの駄々っ子パンチ対決が始まりました。

飛び道具は半々の確率でイリーナに当たる。でも拳なら1〜3でレッグに命中し、4〜5でマゴマゴし、6でイリーナに誤爆ですから。

ここでイリーナが「自動的に4点追加ダメージいっちゃうの……」と言ってますが、冒険者技能が使えない以上追加ダメージは1点では?

ルールブックによれば「技能なし」として扱うようですから、能力値ボーナスは含まないと思うんですけどね(もしかして勘違いしてる?)。


この泥沼の凄惨な戦いは結局マウナの矢がクリティカルでレッグに決まり、それ以上の惨劇は起きませんでした。

またガルガドとノリスはそんな事とは知らず、おふざけに付き合ってやろうか、ぐらいの態度でした。いやはや、面白いもの見せて貰った(笑)

なおフランツさんの調理したハンガー・レッグは美味だったそうです。くっ……それはそれでなんかムカつくものがある(苦笑)


★食材の正体は……?〜依頼の顛末

翌日、受け取り先では先輩冒険者が荷造りをして待っています。これが噂のゲテモノ食材ですね。彼らはゲテモノハンターですか(笑)

しかしモンスターの食材用としての捕獲は手間がかかる。ジャイアント・スラッグは500sの香料入りの塩をまぶして仮死状態

そもそも500キロなんてアホみたいに重い塩を扱うだけでも大変です。更にジャイアント・トードの卵はビン詰め、サンド・ウォームは干物

なんか「トリコ」に出てきそうな人達ですね。多分この辺のは捕獲レベル3ぐらいでしょう。老竜は35とかありそうです。


こうして危なげはあったものの、ようやく帰路につけます。でも食材の正体を知ったらそのままリバースしてしまう人もいるでしょうね(笑)

なお、リバースというのは猛々しい言葉のオブラードでゲ○の卑屈さを隠した、素晴らしい表現だと思います。

他にも○ロを指す言葉はありますよ。「もんじゃストリーム」「ナイアガラ・リバース」。ちょっと洒落て言ってみては如何(アホか)?


ところが帰り道、案の定ムッシュと彼の雇った冒険者達が待ち伏せしていました。足場はグチョグチョ、できれば戦いたくない状況ですね。

ここではまたもガルガドが機転を利かせて、ジャイアント・トードの卵を渡してやりすごします。さてどうなるでしょうね(ニヤニヤ)。

ちなみにムッシュは既に正体を知っています。それでもゲテモノを料理したいそうです。結局2人ともマッドか……(遠い目)。


結局料理勝負はドロー!。ムッシュの厨房で卵が孵って大騒ぎになって、腹いせに食材をバラしちゃいました。

もう真人間には審査できません。だったらゲテモノ好きを集めればいいんですけど、それじゃあもう何の為の勝負かわかりません。

勝ったとしても、得られる称号はゲテモノ料理の特級厨士。ちなみに特級厨士という称号は本当にある。「中華一番」だけの呼称ではない。


結局今回は天災天才料理人に振り回されて散々でしたね。一応「小鳥亭」の招待券とか貰ってるけど、よっぽど窮しない限り行くまい(笑)

ちなみに収支は4000(報酬)―1000( ガラス代)=3000ガメル。ガラス代は割り感なので、イリーナの収入は一応黒字でした。


第3話 お屋敷の怪談

★冒険者の店

今回の元ネタは多分「学校の怪談」。色々な方面に派生しているタイトルなので具体的な作品は不明ですけどね。


この新リプレイも基本の経験点は1000点です。バブリーズみたいに最大の障害レベル×500点だとあっというまに英雄ですもんね。

末長く同じ続けたいならこっちのほうが賢明です。バブリーズなんてたった4巻でもう救国の英雄、8レベルとか出てましたしね。

ましてこのヘッポコは10巻まで続くんですよ。もしバブリーズ方式を採用していたら、それこそドラゴンボールみたいになってたでしょう。


このパーティーは全員魔法使いであり、5人なので何らかの技能を兼業してます。そのせいか誰一人レベルアップしないまま一巻終了(笑)

ただしノリスは余裕があるので一日100ガメルで生活してます。以後本当にこの100ガメル生活を続けるから凄いですね。

普通は30ガメルですから、3人分養えちゃうんです。それはもう1人なのにピザをLサイズで頼むようなもんです(少ない?)。


またこの時点でマウナはウェイトレスしてます。これってちゃんと雇われてるんですかね?。時給は幾らなんだろう(時給制なの?)。

でも後におばちゃんはお小遣いのような給金とか言ってたし、マウナってお金にうるさいのに妥当な賃金とかには疎いのかもしれません。

マウナ「ファリス様、この世界に「労働基準法」というものを下さい!(切実)」

ちなみにイリーナもカツカツです。例のガラス代は割り勘にして貰いましたが、新しい剣を買ったので。これがイリーナの武具マニアの第一歩です。


新しい依頼は元冒険者のお爺さんの遺産整理です。それだけに「信用できるひと」に頼まねばなりませんが、その点このパーティーは大丈夫。

何しろ正義一直線なファリス神官のイリーナがいるのです。間違っても着服や横領は働かないでしょう。何だかんだで皆善人だし。

普段は悶絶したいほど愚直なファリス神官もこういうときは輝きますね(酷い)。ファリス神官というだけで一種の信頼になるという事です。


もちろんただのお屋敷整理じゃない。屋敷にはお爺さん、トムス爺さんが現れ、侵入者を追い出すという怪現象が起こってます。

トムス爺さんは現役時代精霊使いでした。事件の原因はもちろん家屋の精霊ブラウニーです。彼はトマスさんの友人でもありました。

精霊であるブラウニーは家に住み着きますが、一説には「物を大事にする」という精神の精霊ではないかと言われています。

彼らは館の住人が死去したりいなくなったりした時に狂える精霊となる事がある。「狂える館の復讐」を参照してください。

そうなったブラウニーは家に人が住んでいた当時の記憶を立体的な幻覚として投影したり、テレキネシスで物を動かして攻撃する事もある。

凄いのになると9点ダメージのタンスなんかを投げてくることもあるほどです。一般人だったら大怪我、下手すれば死んでしまいます。


そんな面倒な屋敷を相続したのが、トマスさんの娘ケイトさんであり、今回登場する依頼人の女性カレンさんの母親でした。

イリーナと同じ年頃で、マニア受けしそうな可愛い系です(なんかイヤな表現)。ちょっと天然入ってるけど優しい娘です。

彼女のお母さんは売れない画家だった今の旦那さんと恋に落ちるものの、トムス爺さんの反対にあい、駆け落ちしたのです。

その為家庭は裕福とはいえません。一見して依頼人のメイドさんと勘違いされてしまうほどです。でも一家は幸せのようです。


またトムス爺さんは冒険者としてなかなか有名なようですね。バード+知力による判定で目標値10で知ってるぐらいです。

技能さえもっていれば五分五分で知ってる訳ですから、オーファンに縁のあるバードたちの間ではかなりの知名度という事ですね。

20年近く前に活躍したという事はオーファンが建国したぐらいですね。前後は不明ですが、当時は今ほど国は安定していませんでした。

きっと冒険のタネも尽きなかったでしょうね。何処かの貴族(オーファンには爵位はないけど)に雇われるなんて事もあったかもしれない。


また技能的にはシャーマン/レンジャーでマウナと一緒ですね。ブイブイ言わせてたんだから、"バルキリー・ジャベリン"ぐらいは軽い筈。

カレンさんによれば、彼女の母親はトマス爺さんをとても強欲な人だと考えていたようですけど、それはちょっと違うのです。

トムス爺さんはお金の無い時に奥さんを(カレン祖母)を亡くした事もあって、お金を稼いでたんですよね。

本当はカレンさんのお母さんが裕福に暮らせるようにと必死に働いていたのでしょうが、彼女がお金を嫌悪する事に繋がったのかもしれない。

でも貧乏画家と結婚して幸せな家庭を築いている事を知り、自分の間違いを悟るも素直になれず、結局仲直りできずに他界したんです……。


またトマスさんは死ぬ前に借金をしていました。それでカレンさん一家が心配して来てくれるかもしれないと淡い期待を持っていた。

まぁそれは適わないまでも、借金取りをイジメて寂しさを紛らわせてたんですが。それはそれで借金取りが涙目になりそうですが。

でも冒険者ってあらゆる意味で生活が不安定ですよね。トマスさんは資産があったから良かったものの、もっと悲惨な老後を送る人もいる筈。


でもなかなか繋がらないもののお互いに何とか接触を持とうとはしてたんです。お父さん(カレンさんの)は家族の絵を贈っていたそうだし。

爺さんもこっそりと様子を見に来たりしてました。カレンさんも時折お菓子をもらったそうだし、本当は一緒に暮らしたかったんですね……。

そんな切ないトムス爺さんはカレンさんにカードを渡していました。これこそが遺産を手に入れる為のヒントになっているのです。

カードに書いてある通りに、カレン父の贈った家族の絵を居間にあるサイドボードにはめ込む事で宝が出現するのです。

随分と凝ったことをしますね。しかもこの絵がカレン父の贈ったものという事は、結婚はとっくに許していたという無言のメッセージ。


ちなみにカードの文面は以下の通り。簡単なパズルですね。

星は月のすぐ右にある
太陽も青空も黒雲のとなりではない
青空も太陽も星のとなりではない
太陽も黒雲も月のとなりにはない

星・月・太陽・青空・黒雲、それぞれが家族の絵を示します。絵画の中にそういう情景があるので一目瞭然ですね。

ちなみに答えは左から『太陽、青空、月、星、黒雲』です。まぁこれはちょっとしたアクセント、大した難関ではありません。

またノリスはこのヒントを聞いてもメモする事を放棄しました。どうせ誰かが覚えていてくれると。お前冒険舐めてるだろと、小一時間……。


また実際にはどれぐらいの財産が残っているか分からないもんだから、報酬は不確定です。現時点で3000はあり、最大5000ぐらいです。

下手すれば財産が少なくて、借金を返しきれないかもしれないんですよね。そうなったら報酬も払えない……ややギャンブルですね(笑)

でも遺産が莫大だと一気に大金持ちになれるかも。報酬だってアイテムの現物支給も可能だろうし。でもグレソー(24)はない(断言)。


ちなみに借金取りはブラウニーの幻影に撃退されて中に入れない状態です。かといって司祭を雇ってまで踏み込む価値があるかも疑問です。

仮に司祭を雇っても、狂えるブラウニーが相手じゃ効果的ではない。いっそファリスの8レベル司祭に"バニッシュ"を唱えてもらうとか?(無理)

これなら狂える精霊でも精霊界へ強制送還できます。そんな高レベルな司祭いるかどうか疑問ですけどね。アノスとかならともかく。

そういえばイリーナ父のキリング司祭は何レベルぐらいなんだろう?仮に高レベルでも現在意識不明の重体なので出張れませんが。


仮にかけて貰えるとしたら、8(レベル)×32(基本消費精神力)×20=5120ガメルかかりますね

他にも色んな経費がかかるでしょう。でもきっと借金は膨大な額になっているので、それでもお釣りが来るかもしれない。


★ドーン商会〜マーサ家

今回はやたら細かく区切られています。場面転換が多いせいでしょうか。取り合えず一行は下調べに借金をしていたドーン商会を訪れます。

イリーナ「あ!ヒース兄さんあれ可愛いです、買って買って借金してでも買って〜

ヒース「ん?」

クーちゃん「クィ〜ンクィ〜ン」

ヒース「はう!」

どうする?アイ○ル〜♪という感じの街金融です(感じ悪)。いや実際は「なにわ金融道」の帝国金融っぽいんですが。


しかしこの世界は書類はあまり効果がない。トリオ・ザ・住専の時もそうでしたが、リスク・プレミアムで利子が高くなるのでしょう。

ちなみにトムス爺さんが最初にした借金は1万ガメルです。それから何ヶ月か経ってます、きっと利子もたっぷりついてるんでしょうね。

下手すればノリスの言うように3倍くらいになってるかもしれない。下手すればそれ以上。でも3倍の方が(何処の赤い彗星だ)。

まぁその借金の取立てですら、ベテラン冒険者のトムス爺さんにとってみたら楽しいんですけどね。なんて豪快な………。


次は爺さんを見ていてくれた隣人マーサさん宅です。カレンさんは一足早く屋敷の鍵を受け取りにきていました。

ここではカレンさんも連れて行く事になりました。まぁ遺族がちゃんと側にいて見ててくれたほうがシッカリ仕事しますし。

それにトムス爺さんの霊が出るとしたら話せるかもしれない。もっとも正体はブラウニーですし、それなりに危ないのですが。

冒険者技能を持たないから避けられないし、ダメージ減少もない。率先して守ってあげないと本当に大怪我をしてしまいます。


★トムス家・敷地内

挿絵を見てもなかなか立派そうな屋敷です。ここで四大魔術師の塔へ挑んだ後、リウイと分かれたセレシアが登場します。

もしもエキューがいたら大喜びの純エルフです。彼女はしっかりと狂えるブラウニーを感知してますが、結局行ってしまいます。

リウイに頼もうとしてますが、別れたばかりで頼り辛い。でもリウイですから、あっさり協力してくれたかもしれません。


屋敷内に埃が落ちていないのはブラウニーの仕業でしょう。それはもう、窓の桟を指でなぞっても埃一つないでしょう(姑か)。

精霊魔法としての"ブラウニー"は本来そういう効力です。童話の中の小人さんよろしく、家の用事をしてくれるのです。


ここではホウキを持った爺さんの幻影が登場します。生前の姿なので一見アンデッドですが、あくまでも幻影です。

"センスオーラ"なんてしても負の生命の精霊力は感じません。でもブラウニーの気配はあちらこちらでします。でも彼らは気づきません(笑)

イリーナ「なぁーんだトムスじいさんが死んだってのはデマだったんだ」

もしそうなら通常の生命の精霊力を感じるって(力のないツッコミ)。いや匂いに近い感覚だと他の人の精霊力で判別できないかな?


爺さん「このにわか親戚どもが〜〜〜っ!!」

一瞬カレンさんが遺産目当ての偽者かとも思いました。

カレン「あの……あなたたちがにわか親戚なんでしょうか?」

でもこのたわけっぷりで、ああ違うな、と確信(笑)


この爺さんは幻影なので、ダメージは受けませんし、受け付けません。でもノリスは構わず攻撃します。本物だったらどうするよ?

イリーナの怒りの拳がモロに入ってダメージ算出。更にヒースはメイジスタッフを、マウナは弓を構えていたとか。まだ身内で戦うか(苦笑)

しかしイリーナは素手でも追加ダメージが6点もあるんですよね。打撃力0で7振って合計8点。ノリスはそこそこダメージを受けた筈。


★1階・正面ホール(1枚目)

ここから巻末に収録されている間取り図をみると分かりやすいですね。例の家族の絵の内1枚がここにあります。

それは「天気のいい日に、幸せそうに笑う粗末な花嫁衣裳のケイトさん」でした。まずは「太陽」ゲット!


ちなみにドアをもう一度開けるとまた爺さんがホウキを持ってます。単調ですね、ブラウニー。

これってホールに人がいたらどうなっていたんでしょうね。目の前に忽然と爺さんが出てくるのかな?


またヒースは館を探索するにあたってランタンを二つ持ち歩いています。いやランタンは消耗品ではないんですけど……。

しかも屋敷内でランタンって危ない。落としたら火事になりますよね。でもそれがこの世界におけるポピュラーな光源だから仕方ない。

ヒースが"ライト"を使っても、それはそれで消耗が馬鹿になりません。ただでさえ少ない精神力が10点になっちゃいます(笑)


★1階 使用人の部屋

ノリスが役に立っているようないないような探索は続きます。知力が低いから《聞き耳》や《罠発見》が微妙過ぎる

1レベルで知力+1ですもんね。基準値は2しかない。もし目標値を10にでもしようもなのなら、失敗する確率の方が高くなる。

盗賊は器用度や敏捷度が第一とはいえ、あまりにもアホ過ぎるとそれはそれで致命的になるのかもしれない………。


この部屋はタンスとベッドとイスと机が二人分づつ用意されていますね(挿絵を見ると)。重要なものはなし。


★1階気・浴室

ここでは金ダライが降ってくる予定でしたが、GM痛恨の度忘れ。機械的な罠じゃないからノリスにも分からない筈だったのに。

ノリス「(ガ〜〜ン!!)グフッ……!(ふっ、たまにはこんなベタなオチもよかろう……)」

と劇画タッチで倒れていくノリスを想像したんですが、お預けです(笑)


★居間

とうとう《聞き耳》は1ゾロで完璧に自信のない結果に終わります。……やっぱり役に立たないや、ノリスの探索。

この部屋にはブラウニーのテレキネシスで動く魔法の槍(魔力+1)と、例の絵を収めるサイドボードがあります。


魔法の槍は攻撃点10で攻撃してくるので、素人なら危なかったですね。しかも8点のダメージ、なかなか痛い。

ここでマウナはやっと狂えるブラウニーに気づきます。ていうか遅いよ!さっきからブラウニーの精霊力がするっていうのに(苦笑)


彼らは《物理的な攻撃は無効》《精神的な攻撃は無効》という、ある意味魔神王にも通じるとても厄介な存在なのです。

故に狂えるブラウニーを倒すには、屋敷を全壊させるか、"シェイド"等で精神点を0にするか。後者はマウナが1レベルなので使えない。

かといって前者は元も子もない。つまり現時点で実力でブラウニーを排除する事は不可能。これからも彼の妨害を掻い潜るしかないのです。

また特殊能力は豊富で、屋敷内限定の《瞬間移動》や、さっきから使っている《幻覚》もある。明記してないけどテレキネシスもありますよ。


なおここでイリーナの言っていた"メンタルアタック"は1レベルの暗黒魔法です。言わば"トランスファー・メンタルパワー"の逆魔法ですね。

消費した精神力の2倍の精神力を相手は失います。抵抗された場合は効果消滅。魔力を追加ダメージとして加える事もできません。

多くの精神力をつぎ込めばつぎ込むほど効果は上がります。ブラウニーの精神力は18ですから、倒そうと思えば9点を消費する必要がある。


ここでは身を守る為に魔法の槍へと攻撃し、柄が歪んでしまいました。魔法の武器なのにあっさり壊れるんですね。

でも攻撃してくるのはカレンさんがちゃんと見ていたので怒りません。カレンさんがこういう性格じゃなかったら更に気を使ってましたね。


★1階・食堂

ヒース「聞き耳はしないのか」

ノリス「うん、飽きた

飽きるなよ(苦笑)


ここでは10人がけの楕円形のテーブルにトムス爺さん(幻覚)が座ってますね。1人っきりで食べる食事は寂しいでしょうに。

しかもこんなに大きなテーブルです。これもトマスさんの生前の様子なんですね。まぁカレンさんの家族を含めても4脚しか埋まりませんが。


この部屋は食事をしている爺さんが食器を投げてくる……と見せかけて、実は奥の扉から飛んでくるという所にひっかかりますね。

一行はイリーナとガルガドがトマスさんを警戒し、その内側でノリスが奥へ通じる扉を開け、ヒースが側に付き添っているという状態でした。

ところが扉の向こうから攻撃点12でフォークが飛んできてパニック。ノリスは咄嗟に回避、でもヒースにプスっとフォークが刺さります

こうしてヒースは7点のダメージを受け、後頭部に刺さったフォークでダラダラ血を流しながらノリスに抗議したのでした(コントか)。


扉の向こうはよりにもよって食器棚でした。続いて食器がヒュン!ヒュン!と飛んで来るので、イリ−ナが突撃して落とし戸だけ確認します。

わざわざ"プロテクション"をかけてヒースの精神力を10まで減らしましたが、実際これはただのワイン蔵。かなり無収穫でした。


★1階・正面ホール・階段

いよいよ2階です。当然階段は必ず通らないといけませんが、ここにもブラウニーの罠がありました。今までで一番致命的っぽいし

ブラウニーがディ○ニーアニメよろしく階段の絨毯を引っ張ったのです。結果ヒース・マウナ・カレンさん落下!

カレンさんは大怪我を負い、ガルガドが大慌てで癒します。一般人はダメージ減少がないからこれでも致命傷になっちゃうんですね。

せめて彼女を庇う機会があれば良かったのに。もっと気をつけないとね。そしてヒースもランタンを壊します、グッバイ・ランタン2号


★2階・書庫

ここは本がギッシリとつまってます。挿絵によれば結構ありますね。まるで図書室の一角のよう。本が貴重なこの世界ではひと財産かも。

ガルガド「食器が飛んでくるよりも、辞典をぶつけられるほうが痛そうだの」

そうですかね。確かに辞典の方が重いから脳震盪とか起こすかもしれませんけど、お皿やナイフは流血沙汰になるでしょうし。


ここに来てついに一行はアイテムの探索ではなく、絵の回収に従事する事にしました。また何かやられても嫌なので。

それはそれで用意しておいたアイテムが無駄になってしまいますね。ちょっと驚かせすぎましたか。匙加減が難しいものです。


★2階・書斎(2枚目)

この部屋には娘一家への手紙をしたためる爺さんの幻覚がいます。「寂しい」とか「一緒に暮らしたい」とか、本当に寂しかったんですね。

でも便箋を丸めてゴミ箱に入れてる所を見ると、出せずに終わってしまったようです。もう少し勇気があれば、賑やかな老後を送れたろうに。

ここでは「月明かりの下で、赤ん坊を抱いてる女性」の絵があります。当然赤ん坊のカレンさんを抱いたケイトさんですね。「月」ゲット!


さらに魔晶石や炎晶石、氷晶石なんてのも見つかります。まぁ本当の財産に比べたら黙殺してもいいようなもんですけどね。


★2階・書庫とおりすがり

GMはこのままではいけないとブラウニーを使って、本をダメにするとトマスに怒られると独白させます。

つまりここでは手を出さないと言ってくれた訳ですが、帰り際に燃やしてブラウニーにダメージを与える事にしてスルー(何故?)。

もったいない。ここには魔法のスクロール(巻物)があったのに。まぁここで"ファイア・ボール"とか見つけても使えないんですが(笑)


★2階・寝室(3枚目)

この部屋では「星空の下笑う幼いカレンさん」の絵があります。これは彼女にも覚えのある絵のようですね。これで「星」ゲット!

またノリスはベッドに挟まれないようにと、ベッドを踏み台にして絵に一直線に進み、ブラウニーにシーツで茶巾包みにされました(苦笑)

ブラウニーのテレキネシスは同時に1つのものしか動かせない。だからジャンク・クラッシュは無理なんですが、茶巾包みはOKらしい。

ここまで来ると殊更に優しく優しく言い聞かすヒースが怖い。いっそイリーナがシーツごとズンバラリンしてしまえばいい(殺してどうする)。


★2階・保管室

この部屋は巻末の挿絵を見ても分かるように、棚が倒れてこれるように棚の中のものが部屋の両隅に寄せられてます。

でもブラウニーが動かせるのは一度に一つ。という事は凄い時間をかけて一つ一つ丁寧に下ろしたんです。なんて大変なんだブラウニー!(笑)

でもガルガドがアッサリ看破したのでスルー。ブラウニーの努力は無駄になってしまいました。実際この部屋には絵もないし。


★2階・子供部屋(4枚目)

この部屋はやたらとメルヘンチックです。昔のケイトさんの部屋ですね。決してトマス爺さんがメルヘン爺という訳ではない。

この部屋では「青空の下で笑う家族の肖像」を発見しました。トマス爺さんにとても眩しい絵だったでしょう。これで「青空」ゲット!


★2階・廊下〜2階・書斎から・・・・・

あと一枚は地図を見れば明らかに空間のあるところ、すなわち隠し部屋にあります。これは書斎の「月」の絵の裏から行けます。

ところが肝心のノリスの出目が振るわず、達成値はたった6ですよ。この瞬間もう駄目かと思いましたけど、廊下なので大丈夫でした。

そして書斎に回り、今度こそはノリスが達成値12で隠し部屋を発見。しかし入った瞬間魔法の短剣が飛んできました

これが地味に強敵。ノリスが12で殴っても当たらないとは、ヒュンヒュン飛び交う小さな短剣に当てるのは凄く難しそうです。


ヒース「なにかやわらかいものに突き刺させて……」

その瞬間パーティーの視線は一点に集中しました。それにはノリ……ゲフンゲフン!。いや流石に人としてそれは駄目です。

かといって本を盾にするというのも如何なものか?。本をウリウリ突きつけられてはブラウニーは攻撃できません(泣)


その隙に隠し部屋に突入します。ここはトムス爺さんの冒険者時代の品物、鎧とか道具一式がある部屋でした。

そこにあった絵は「灰色の雲下に威風堂々を立つ若かりし日のトムス爺さん」です。流石にこれを堂々と飾るのは照れ臭かったか。

何はともあれ「黒雲」ゲット!。これで全部揃いました。あとは例のサイドボードに嵌めれば遺産が手に入りますね。


でもその一方でブラウニーがこちらを睨んでいます。ここはトマスさん思い出の部屋。誰も足を踏み入れて欲しくないようです。

本当にブラウニーはトマス爺さんが好きだったんですね。でもその大好きな爺さんはもうこの世の人じゃありません……。


★1階・居間ふたたび〜冒険者の店

例のサイドボードにカードの通りに絵を嵌め込めば、キャビネットの正面が外れ、そこからは金貨や宝石が大量に流れ出てきます!

これは凄い。1万2万では利きませんね。何しろ金貨は50ガメル、200枚あるだけで1万です。全部家族の為に遺していたんですね……。


ところで絵が五枚じゃ適当に嵌めてたら大変でしたね。もしもカレンさんがカードをなくしたら、5の階乗で120通りになっていました。


奥にあった遺書には彼の心中が正直に綴られていました。最期の最期でようやく素直になれたんですね。

ブラウニーもその手紙を聞いていたのか、トムス爺さんの死を知ります。そして嘆き悲しみつつ精霊界へ帰ってしまいました。

可哀想な事をしましたが、消滅してしまうよりは余程いい。いずれマウナあたりが呼び戻してやれるかもしれませんし。


借金も財産から払ったし、これにて一件落着。報酬は現金なら3500ガメル、または5000ガメル相当の品物です。

魔晶石とか魔法の短剣とかありましたからね。でも結局5000ガメル分の品物をもらったという事にして、現金をもらいます。

1人頭1000ガメルの収入ですね。今までで一番の収入です。またノリスは魔力+1の短剣(5)を予約しておきました。

買値の4100ガメルが貯まり次第売ってもらうつもりです。しかしようやく人に自慢できそうな冒険をこなしましたね(脚色すれば―笑)







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