「2万ガメルを取り返せ!」著:清松みゆき/グループSNE 出版社:富士見書房

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★はじめに

一部二部の山本弘先生に続き、この第三部以降は誰が呼んだかMr.ソード・ワールドの清松みゆき先生が担当します。

そしてその第三部は、歴代リプレイパーティーの中でも最強と言われた「バブリー・アドベンチャラーズ」です。

非常に個性の強いキャラクターが自在に動き、GM視点の思惑や感想を織り込んだ内容は大絶賛をはくして、現在新装版でも出版されてます。

権謀術数に長け過ぎている一部のPLとGMの腹の読み合いは最高であり、余りにもキャラが立ちすぎているPC達への愛着は並ではない。

全4巻の14話で完結し、ピンの短編集も出て、Role&Role誌上で掲載された「デーモン・アゲイン」は後に文庫に収録されました。


このバブリー・アドベンチャラーズ(以下バブリーズ)は、完全版ルールブックが出る前の最後のリプレイシリーズでもあります。

ゲームの中で様々なルール的欠陥が顕になり、それらは完全版において修正され、SWの更なる成長に貢献しました。

具体的には魔晶石や達成値の拡大などのルールが見直されたのです。言わば「世界を変えたパーティー」でもあるのです。


またこのシリーズでは経験点の算出方法が最高の障害レベル×500点となっています。一律1000点ではないのですよ。

そのセッションにおけるボス的なモンスターやキャラのレベルを採用する訳ですから、敵が5レベルあれば2500点も貰えるのです。

これにより、彼らは異様に成長速度が速い。一部のPCなんて最終話の時点で8レベルファイターになってました。あのパーンと同等です。

多くの経験点が強い敵を呼び、より強い敵は更により多くの経験点を呼び込む。ある意味では強さのインフレ、所謂ドラゴンボール現象です。


PCそのものの強さだけではなく、PL自身の熟練度、そしてある事件によるバブリー状態が、彼らを英雄のレベルにまで引き上げます。


アーチボルト・アーウィン・ウィムジー 32歳

ファイター2、セージ1。オランの市井の学者の家系であるウィムジー家の一人っ子。通称アーチーだが、そう呼ばれると怒る。

人間中心主義者でグラスランナーとかは嫌い。あとそれが奏でる調子っ外れな音楽も嫌い。しかしそれらの設定は次第に消えていきます。

スイフリーと並ぶパーティーの二大巨頭の一人であり、権謀術数を好む。中の人は水野先生と同じく某重鎮ですが、一緒に暴走してた節もある。

能力値的には普通、全能力値ボーナスが+2です。そういう意味ではパーンと同じようなキャラなのかもしれない。


フィリス 24歳

ソーサラー/レンジャー1。父親はオラン在住の魔術師ですが、家を出てきた放蕩娘。当初はSWに慣れていない様子を見せる。

ひっそり?アーチーとの玉の輿を狙うようにもなる。彼女を語る上ではアーチーとのカップリング話が外せない。時に主導権を握る事もある。

性格的には特に目立つような事をないと思えるけど、レジィナと比べるとやはり何かが普通じゃない気がする。敢えて言うなら成金属性

能力値的にはやっぱり普通、全部+2。パーティー最高の筋力17ですが、ユズほど筋肉ネタを持ち出されるキャラでもない。


グイズノー 29歳

プリースト(ラーダ)/ファイター/セージ/バード1。教団を飛び出してきたラーダの神官。福々しい丸っこい体形の一見和み系。

しかしてその実態は破戒坊主。良識深いように見えて、実はパーティーで最も俗っぽい人なのかもしれない。一番の成金属性だと思う。

一人称が「わたくし」という点ではシロフォノみたいですが、あそこまで黒くない。むしろ被害を受ける方。でも違う意味で質の悪い人だと思う(笑)

太った体形の割りに敏捷度は17と高く、知力も19ある。筋力は11と低いが、それは他の男性陣も同様である。


レジィナ 18歳

ファイター2、バード1。貧乏劇団で育ちましたが、一座が解散して流れてきた人。実は詳しい生い立ちや出身地とかは謎だったりする。

貧乏戦士の象徴ロングスピアを振り回し、初期はアーチーの頼りなさを補うように活躍する。ヒロインの資質は一番大きいと思う。

パーティーでは一番目立たない人で、バード技能は伸ばすけど何故か使わない。貧乏性のような気もしますが、パーティーの良心でもある。

能力値的にはやっぱり全部+2と普通の部類に入ります。筋力16でフィリスに次ぐパーティー第二位の筋力の持ち主。


パラサ・ピルペ・パン 43歳

シーフ/レンジャー2、セージ1。ミラルゴ出身の放浪のグラスランナー。初期は小さいおっさんですが、段々可愛くなっていく(笑)

スイフリーを「はとこ」と呼び慕い?、遠い親戚漫才は絶品である。語尾に「にゅう」をつけるようになり、すっかり定着する。

性格的にはグラスランナーらしく好奇心旺盛で陽気である。その高い精神力と敏捷度はパーティー最大の戦略兵器である。

器用度27で敏捷度25、精神力26といずれも抜きん出ている。でも筋力は最低の2であり、防御力はあるが攻撃力はない典型である。


スイフリー 140歳

シャーマン/ファイター1。エルフの男ですが、神秘的な部分は一切なく、むしろ自分の中のエルフ像をデリートしてから見るべき人(笑)

その性格は謀略好きであり、感情ではなく理性(という名の打算)で動く。かの"指し手"ルキアルですら、彼の前では謀略を見破られる。

その性格故に"白粉付け耳エルフ"とか、"白いダークエルフ"とか言われる。パラサを「ハトコ」とか「ハトコの子の子」と呼ぶほど仲がいい?

人間の栄えている原因を突き止めてエルフ千年王国を築こうとしてるらしい。でも人気はピカ一で、コンベンションでモドキが大量発生。

バブリーズの人気は彼なしにはあり得なかったという程のキャラです。歴代リプレイキャラの中では、私が一番好きなキャラでもある。

敏捷度21で知力21とエルフなだけに高いが、精神力は13と低目(エルフの平均は17)。ちなみに中の人は水野先生だったりする。


以上がバブリーズのメンバーです。今回のレビューでは、私が好きな彼らのセリフも積極的に取り上げていきたいと思います。

冒険が始まるのは賢者の国オランです。前の二部がいずれも西部諸国を扱っていたのに対し、オランは東方の超大国です。

石畳、上下水道完備、魔術師ギルドの創設者マナ・ライのいる三角塔。商業の大動脈でもある、大陸でも最先端の国家です。

それではSW史上に燦然と輝く、我らがバブリーズの冒険を見ていきましょう。


第1話 賢者の事情

★冒険者の卵たち〜カンサイインの依頼

物語はオランの街中を彼らがブラブラしている所から始まります。まだパーティーは組んでない、二部と同じような導入ですね。

それぞれが賑やかな繁華街を歩いていました。買い物をしてたのか、冒険者の店にでも行こうとしてたのか、そんな時です。

オランにも冒険者の店があり、その中でも有名なのは「古代王国への扉亭」と「麗しの我が家亭」です。後者はバケモン(妖精)が多い

スイフリーはバケモンと言われて心外そうでしたね。そういえばSWPCでもそうでしたっけ、ドワーフとかグラランとかハーフエルフとかいたし。


そんな往来で、いきなり喧嘩が始まります。長身の痩せ男と中肉中背男ですが、痩せ男の方がいきなり"エネルギー・ボルト"を発射します。

これがいきなり中肉中背の男に大打撃を加えます。抵抗できない上にクリティカルで悶絶、エネボルとはいえ痛いもんは痛いですよ。

清松先生は基本的にオープン・ダイス(ダイスを隠さずに振る)です。目を誤魔化さないのですね。だからこういう時に人が死ぬ事もある。

あと街中での魔法は、あまりいい顔はされません。実生活でもチャカやドスをいきなり出されたら、普通はパニックを起こしますからね。


いきなりの騒動に場は騒然となり、痩せた男は逃げ出します。ここで6人はそれぞれの反応を取ります。

スイフリーとパラサは痩せ男を追いかけ、フィリスは見ない振りでリンゴを齧り、他の3人は倒れた男の方に行きます。

グイズノーは神官らしくキュアーしますが、いきなりビンタをかましたり、「もう他人ではありませんね」と恩着せがましく言ったり、既に怪しい。

倒れた男は学者風(事実学院所属)なのでアーチーも興味を持ちます。彼も以前は学院にいたんですよ、言わば学友。まぁ落ちこぼれましたが


逃げる男との距離は2D6で決めました。ここでは出目×10倍ですが、振った後に決めるのだから彼は逃がさないといけなかったんですね。

スイフリーは90mと出たのですが、1レベル精霊魔法じゃ500mの"ウィンド・ボイス"ぐらいしか届きませんよ。他は全部10m。

1レベルだから"スネア"にも3点消費で9倍拡大で27点ですね、そんなの無理ですから。しかも石畳だからノームは使えないし。


パラサとの距離は40mなんですが、パラサには1ラウンド75mダッシュがありますね。それは普通に追いつけそうですよね。

相手の敏捷度は14だから、全力移動で42m。1ラウンド目に7m距離まで接近し、2ラウンド目に相手より早く通常移動で接敵できる。


結局スイフリーが"ウィンド・ボイス"で「君のやったことは違法行為だ、ただちに止まりなさい!」と勧告します。しかもエルフ語で(笑)

この魔法の到達距離は500と相当なんですが、効果範囲はたったの半径5m。相手が移動してたらすぐに効果範囲から出ちゃいますね。

逃げた男を追ってスイフリーとパラサは「パイロン」という人の家まで来ますが、見失います。明らかにそこが怪しいですね。

石畳なので《足跡追跡》はできないし、そもそもスイフリーはレンジャー技能は持ってないので、そこで追跡は中止です。


スイフリーは誰もあの男を追いかけなかったし、わざわざ道を明けて逃げ易くしてやったから、違法行為ではないのかもしれないとロールしてました。

当然そんな事はないのですが、人間社会に疎いエルフならそういう風に考えるかもね、というジョーク交じりのロールだと思う。

エルフ達は仲間が傷つけられると犯人を追うのですが、人間だってそうですよ。ただ普通の人間にはそこまでの勇気と行動力は稀なだけ。


スイフリー「やぁ、遠い親戚

パラサ「やぁ、遠い親戚

スイフリー「……かなぁ?」

エルフは世界樹から発生した植物たちの一種であり、グラスランナーの起源は他の種族と同じく世界樹になっていた生命の実です。

妖精・妖魔は普通神々の手で妖精界の住人として創られますが、エルフは例外なんです。だからエルフは神を尊ばないのです。

でもエルフは森林の妖精界、グラランは草原の妖精界で生きてきて、同じく植物の精霊界と近しいという点では、親戚といえなくも……。

余談ですが、2つの妖精界は似ているようで一点が決定的に違う。森林は安定・不変、草原は拡大・変化という特性がある点です。


そうして視点は怪我をした男へ帰ってきます。ここでGMの予想通りに、6人のPC達は男に事件解決を依頼され、パーティーを結成します。

なし崩しにパーティー結成とは、やはりスチャラカ2と同じですね。ある意味では黄金のパターンです。まぁこの辺はお約束ですよ。

金の話になると急に割り込んでくるフィリス。アーチーにニッコリ微笑むパラサと、眉をひそめて無視しようとするアーチーなどがいました。


不思議な事にパーティーを組むのにピッタリの構成ですよね。偶然居合わせた6人なのに、ああ不思議、不思議ですよね(わざとらしい―笑)

アーチー「気に入らないメンツもいるけど」

フィリス「あたし、役に立つよう

アーチー「あなたじゃないです

さり気ないけどこの会話好きです。丁寧だけど他人行儀なアーチーと、そのアーチーに上目遣いで袖を引っ張って訴える(ここは妄想)フィリス。


さて今回の依頼ですが、依頼人はさっき大ダメージを受けてうっかり逝きかけたクナントン氏です。彼は賢者の学院の監査委員です。

言ってみれば学院のメンバーの監視役です。何かやらかしちゃいないかと調べるのがお仕事です。その彼が動いてる以上、これは学院の問題。

どうもさっきの痩せた男マルキが、最近コモン・ルーンを勝手に売り捌いているらしい。それを問い詰めようとして、魔法を食らったと。

あとここでスイフリーは関西委員とかいうギャグで笑いを取ろうとしてます。流石は水野先生ですね(笑)


バブリーズ(この時点ではこの名はないけど)への依頼はマルキを捕まえる事。相手が実力行使する以上、剣も魔法も使えない彼では手に余る。

あとは今現在調べている盗難されたコモン・ルーンの捜索も入ります。報酬は基本3000で、見つけたコモン・ルーン一つにつき500です。

今のパーティーの報酬の相場は、完全版ルールでは750〜3000ですから、これは結構割りのいい仕事なんですよね。


なおコモン・ルーンというのは、マナ・ライが発明した共通語によって古代語魔法を発動させるアイテムです。主に形状は指輪です。

理論上どんな魔法もコモン・ルーンにできますが、2つの理由があって全てを一般に販売している訳ではありません。

1つは自主規制。"アンロック"のような魔法は犯罪に使われかねません。魔術師の地位向上を目指すマナ・ライとしては当然の判断です。


もう1つは精神力の問題です。コモン・ルーンは基本消費精神力をそのまま使うから、高レベルの魔法になると使用すら不可能です。

1レベル程度なら3点とか5点で済みますが、3レベル以上になると10点を軽く越える。そんなのは普通の人は1回使えるかどうかです。

ちなみに値段の算出式ですが、レベル×基本消費精神力×1000ガメルです。だから"ロック"とかの1レベル魔法は値段が3000なんです。

色々問題はありますが、偉大な発明です。クナントンが「わたしはあなたを尊敬しておりますぞ」とか言うのも無理はない。


なおマルキは3レベル魔術師らしいです。ということは使い魔や"ライトニング"もありですが、使い魔は持ってないようですね。


★そして敵の登場?〜事件、複雑化する

そして6人の初めての仕事が始まります。まずはパイロンの自宅(学院の寮じゃなくて?)を訪ねて、家宅捜査を行います。

玄関には当然鍵が掛かってますが、便利なアイテムことパラサが軽く《鍵開け》で開けてしまいます。器用度ボーナス+4ですからね。

2レベルで+4なら基準値は6、目標値9なら1ゾロ以外は大丈夫。なおここでスイフリーがパラサを「ハトコ」と呼び出します。


しかし家宅捜査は特に発見もなく終了。次にマルキが消えたパイロンという家の事を考えます。

地元人のアーチーとフィリスの知識によると、パイロンというのは薄利多売をモットーとする、オランでも有数の小売商人のようです。

スイフリーはマルキの商売相手だと考えますが、実は正解。こういう商人は故買屋とか高利貸しとか好事家だったりするもんですしね。


そうしてパイロンの話をしていると、別の冒険者パーティーが声をかけてきます。彼らはパイロンに雇われた冒険者なのです。

お互い情報交換(という名の腹の探り合い)をしていくと、まずパイロンが故買屋である事を教えて貰います。

故買屋とは盗品を売買する商人の事です。当然違法行為なのですが、こういう世界では必要な存在でもあったりします。


そしてパイロンの一人娘のコリーンが行方不明になっているので、その捜索をしていると教えられます。当然こっちには初耳です。

その代わりこっちもそこそこ教えますよ。賢者の学院のマルキが、盗品を横流ししているから、それを調べているのだと。

コリーンはパイロンに溺愛されていて、一歩も外に出して貰えないような箱入り娘だったようです。それがある日急に屋敷から消えたのです。

その日外出したのは遊び相手兼下働きの女の子だけですが、その女の子は外に出ていないのです。そこにちょっとしたトリックがあるのです。


実はコリーンはマルキがパイロンの所に持ち込んだ"ディズガイズ"のコモン・ルーンを使って女の子に変装し、脱出したのですね。

箱入り娘でしたから、外に出て自由に遊びたかったんでしょうね。聞いてみれば可哀そうな話ですもんね。

ちなみにコモン・ルーンは精神力とコマンドワードさえあれば誰でも使えます。この場合の消費精神力は6点、まぁ使えない事もない。


ではマルキとコリーンの関係はというと、実は何の関係もない。面識ぐらいはあるかもしれませんが、別に意図的に渡した訳じゃありません。

あくまでもコリーンが勝手に持ち出しただけなんですね。誘拐疑惑とかロリコン疑惑とか着せられてましたけど(注:コリーンは12歳)。


こちらとしてはパイロンと接触したいのですが、裏の商売に関与してるならいきなりそれを指摘するのはちょっとアレです。

仕方ないのでもうちょっと捜査を進めてから頼む事にします。マルキが誘拐犯かもしれないし。こういう風に同業者とは協力するのがベターです。


彼らにはマルキの似顔絵を渡しますが、これにはまずパラサが《記憶術》で顔を思い出し、次にシーフ+器用度で似顔絵を書きます。

前者の目標値は8なので、基準値4のパラサなら楽勝。後者は11ですが、6のパラサならやっぱり楽勝です。

そういえば《似顔絵》って能力はシーフ技能にはないんですよね。シーフ+器用度で補ってますが、今ではむしろ一般的です。

これにはパラサも普通に成功します。出目5で成功するあたりが流石はグララン。「描けた、描けた〜♪そっくり、そっくり〜♪」が可愛い。


ところでこの冒険者パーティーは、大男の戦士、盗賊、魔術師、精霊使い、チャ・ザの神官の5人で成り立っています。

現在情報収集に走っているのは盗賊と魔術師で、他の3人はシティーアドベンチャーが苦手なのでお留守番です(笑)


★動機は何なのよ?

分からないのはマルキの動機です。コモン・ルーンの横流しは金になるかもしれないけど、学院に籍を置いてるなら生活には困らない。

そこでクナントンの所に行ってみると、彼は盗まれたコモン・ルーンのリストなどを作っていました。昨日の今日でご苦労様ですね。

"アンロック"、"スリープ・クラウド"、"ディスガイズ"、"クリエイト・イメージ"、"エネルギー・ボルト"、"カメレオン"、そして"ライトニング"です。

順に消費精神力は3、5、6、9、5、3、15となっています。他のはともかく、"ライトニング"はもう使う事すら難しそうです。

15点消費という事は、このパーティーではアーチーとフィリスとパラサしか使えません。それでもパラサ以外は一発でフラフラですし。


続いてマルキの学院の知り合いに聞いた所、マルキは学業に行き詰っていた事が分かります。アーチーには他人事じゃない(苦笑)

それで金遣いが荒くなり、飲むは打つはやってたそうです。つまり自堕落になって遊ぶ金欲しさの犯行だったんですね、ちっちぇー。


マルキが入り浸っていた賭博場に行ってみると、マルキが負けた時に肩代わりしてやった人がいました。打つ上に勝てなかったんですね。

その時の額が3000で、その代わりに"エネルギー・ボルト"のコモン・ルーンを貰ったそうです。でも実生活では役に立たない

ちなみにエネボルのコモン・ルーンの値段は5000ガメル。資産価値としては3000を補って余りあるけど、売ると半値なんですよね。

スイフリーはその男に、コモン・ルーンを売ってきてあげると言って引き取っておきます。最低3000で売って、余剰は折半です。


★娘救出作戦〜8000ガメルの男

という風に事件の背景が見えたところで、例のコリーンを探していた冒険者達と再会しました。

どうやらコリーンは見つかったようですが、悪人に捕まってるようでした。どうやらいいお兄さんの振りをして丸め込んだらしい。

本当は何処ぞに売り飛ばすつもりでしたが、パイロンの娘と分かったので身代金目当ての犯行になったそうです。でもまだ彼女は疑ってない。

パイロンって故買屋やってるだけに盗賊ギルドの保護も受けてるんですよね。多分経済的にだけでなく、身辺の安全も保護に含まれてると思う。


犯人は数人のチンピラで、現在は常闇通り(所謂スラム)に潜伏中。バブリーズもこれに協力し、パイロンとの繋ぎをとろうとします。

現場につくと、バブリーズは裏口を固めます。正面からはもう一組のパーティーが突入し、魔法も駆使してコリーンを奪還します。

ところが突入前に気づかれたのか、チンピラ5名とコリーンは裏口から出てきます。この時点でコリーンはチンピラどもを信用してます。


目の前に立ち塞がったバブリーズを敵だと思ったコリーンは、"スリープ・クラウド"のコモンルーンを使います。実は2つ持ち出してたんですね。

コモン・ルーンの場合は魔力は0になるので、そういう意味でも大した効果はないんですけどね。今回なんて、なかなか得られない達成値です。

その後本性を現したチンピラにコリーンが羽交い絞めにされたり、フィリスの"スリープ・クラウド"でチンピラが寝たりします。

結局は戦意喪失して降参しますけどね。なおコリーンは"ディスガイズ"で変装するも、精神力を使い果たして気絶したりする(笑)

魔法が成功したという事は、精神力は足りていたんですね。前の"スリープ・クラウド"と合わせて11点ですか、子供の割りに高いです。


こうしてバブリーズはパイロンと接触を取る機会を得ました。パイロンはやはり親バカな親父らしく、悪人には見えませんね。

彼にマルキの引渡しを要求するのですが、逃げ込んだ盗賊を渡すと商売をやり難くなるので断られます。例えギルドの盗賊でなくても、信用第一。

この時点でGMはマルキとの戦闘を望んでいますが、パイロンが逃がし料を取って国外に逃がすと言うとバブリーズも賛成したので焦ります。

結局マルキには再犯の余地はないし、コモン・ルーンさえ取り戻せばそれはそれでいいと思いますけどね。学院的にも厄介払いできるし。

コモン・ルーンは一つだけ売れたけど、コリーンが持ち出したのも含めて後は全部この場にあります。その売った先は当然教えません。


ところがパイロンはコモン・ルーンが2つない事を知り、それによってコリーンが家を出たのだと知ると大激怒します。

この辺はGMの策謀を感じますよね。戦わせたいが為に、本来なら戦闘を避けられる展開を、敢えて戦う方向に持っていくという。

パイロンは不利益を被ってないのでマルキを渡さないと言っていましたが、それは戦うなら不利益を暴けという謎かけだったんでしょう。


大切な一人娘(そういえば奥さんは?)に危険が及んだのも全てはマルキのせいだと知ると、バブリーズにマルキを捕まえろと急かします。

ちなみに売れ残っていたのは"クリエイト・イメージ"と"カメレオン"と、特に書かれてないけど"アンロック"です。

という事は売れてしまったのは"ライトニング"ですね。珍しいし威力も高いけど実戦向きではないという、色んな意味でヤバイ品です。

マルキさえ捕まえればいくらでも教えると息巻くパイロンに逆らえる訳もなく、バブリーズはマルキのいる部屋に向かいました。


コッソリ忍び寄るつもりでしたが、こう人数が多いと《忍び足》なんて無理ですよね。金属鎧だっているのに。

結局マルキはこちらの接近を知り、追い詰められてヤケになった状態でバブリーズを待ち構えていました。こういう相手が一番危険なんですよ。


1ラウンド目、敏捷度25(早!)でパラサが扉を開け、スイフリーがマルキに達成値4倍がけ"デストラクション"をかけるも抵抗。

4倍がけということは+3ですから、スイフリーの魔力は7だったんですね。でも出目は5で12でした。これで12点消費で残り1点

次に14でマルキは"ライトニング"を、フィリスは"スリープ・クラウド"を同時に使います。フィリスの方は効きませんでした。


ところがマルキの方は猛威を振るい、パラサとスイフリーが生死判定(生きてる)になり、フィリスは生命力残り6点になります。

達成値16とか出してましたからね。マルキが知力+2なら魔力は5ですから、出目11です。随分と気合の入った稲妻ですよね。

続いて行動を遅らせたアーチー、レジィナ、グイズノーがそれぞれ攻撃します。相手は白兵戦技能を持ってないので、避けられません。

ところが3レベルでクロース(期待値2点ぐらい)を着てるマルキは5点はブロックするので、倒すには至りませんでした。


2ラウンド目、マルキより早いグイズノーは続いてメイスでマルキを攻撃。殺生はしたくないので《手加減》を宣言しますがまだ元気。

次に14で今度はフィリスが"カウンター・マジック"を、マルキが"ライトニング"を撃ちます。同時の場合防御系は遅れるので、カンタマ効果はない

相手は魔術師だと分かっていたし、一緒にいた冒険者の中にも司祭や魔術師がいたのだから、戦闘前にカンタマをかけるべきでしたね。


それでもフィリスはアーチーとレジィナへカンタマをかけます。次のラウンドからは精神抵抗+2です。でもこれでフィリスも気絶

実はさっき"スリープ・クラウド"を使ったので、"スリープ・クラウド"×2で10点、カンタマ×2で6点消費でピッタリ0なんですよ。


マルキの"ライトニング"はレジィナの生命力を5点削り、アーチーとグイズノーにクリティカルして生死判定に追い込みます。

ここではアーチーは−1になりますが、生命抵抗+3なので出目5以上では生還です。実際生き残りましたしね。でもアーチー気絶

ところがグイズノーがマズかった。−3になり、生命抵抗3だったので出目7以上だったのですが、失敗。グイズノー死亡!(え〜!)


これでマルキは10点消費で、どうやら次のラウンドには12のレジィナより早くエネボルを撃てます。という事は彼の精神力は12点以上。

このラウンド最後の攻撃でレジィナが仕留められないとマズイんですが、見事に命中させて倒します。危なかった、立ってるのレジィナだけだし


こうして勝ったのはいいんですが……いきなり死人が出てるんですよね。最終回に死ぬんじゃなくて、第1話から死ぬなんて(苦笑)

生き返らせるには金とコネです。この時はNPCに呪文を依頼する時は呪文のレベルの二乗×1000ガメルを支払う事になっていました。

つまり9レベルの"リザレクション"の場合は8万1000ガメルなんですよね。でも何を勘違いしたか8000ガメルとなりました。

相当テンパってたんでしょうね。まさか一桁間違えるなんて、普通ならありえませんよね。まぁ8000でいいならこちらには好都合ですが。


完全版ではこれは見直され、術者のレベル×基本消費精神力×20となりました。"リザレクション"の場合は9レベルなら8100ですね。

基本消費精神力をレベル×5と考えると、レベルの二乗×100とも取れますね。つまり1/10ぐらいになりました。

術者のレベル=呪文のレベルとは限らないし、基本消費精神力がレベル×5とも限らないので、公式はこうではありませんけどね。


この資金繰りはスイフリーが頑張りました。まず報酬が3000+5×500で5500ガメルでしたね。まだ2500ガメル足りません。

あのエネボルのコモン・ルーンは6000で引き取って貰ったので、3000超過分は折半して、相手には4500、こちらには1500入ります。

すると合計7000ガメル、1000足りない。そこでスイフリーは4000で売れた事にして、3500しか渡しません

するとこちらに入ってくるのは2500ガメル、報酬の5500と合わせて8000ガメルを集める事に成功したのです(凄いや!)。


こうしてグイズノーは何故か相場の1/10で蘇生(現在は相場ですが)。これで彼は"8000ガメルの男"と呼ばれます。

今回取り戻せなかった"ライトニング"のコモン・ルーンについては、次回の冒険の課題となります。


第2話 オラン商人道

前回の基本経験点は、最大障害が3レベルのマルキだったので1500点です。他の1000点ベースのリプレイでは信じられませんよね。

今回の成長は、まず戦士二人。アーチーがファイター2→3になり、レジィナも同じくファイター2→3です。パラサは貯めます。

そして魔法使い。フィリスがソーサラー1→2、スイフリーがシャーマン1→2、グイズノーがプリースト(ラーダ)1→2です。


★冒険者、金に困る

前回グイズノー衝撃の戦死事件衝撃の8000ガメル事件がありました。本当なら大分儲かったんですが、お陰で皆は赤貧状態です。

流石に間違いには気づきましたが、今回はこれで良しとなりました。きっと担当者が一桁勘違いしたんでしょう。混沌の地へ左遷かな(笑)

でも次からは8万取るので、うっかり死ねなくなりましたね。ていうか頻繁に死ぬようなら明らかにおかしいゲームなんですがね。


お金はないのですが、それでも生きていればお金はかかる。1週間だと食費だけで70、宿に泊まるとそれ込みで280かかりますね。

特にレジィナが悲惨でした。お金がないからフィリスから200借り、パラサから200借りて楽器を買い、歌って生活費を賄います

ていうかバードなのに楽器持ってなかったんですね。呪歌を歌わないバードとして有名ですが、それじゃあ勿体無いですね。

ここでは歌えば1日10は稼げるとか言ってるけど、《歌唱》《楽器演奏》をすると1時間で1×2D6ですから、数時間歌えばもっと稼げる。


でも神殿で療養しているグイズノーや、実家があるアーチーは宿賃は要らないんですよね。アーチーはいいとして、グイズノーはなんだかな。

ちなみにアーチーは親がいるので、フィリスとかは泊められません。独身の30代なんだから、それぐらい連れ込んでもいいと思うけど。

名門の学者の家系だから、そういうのにはうるさいのかもしれない。それに仲間とはいえやっぱり女を連れ込むのはマズイのかもしれないし。


フィリスもオランに実家があるのですが、家には帰りたくないらしい。それってやっぱりただの放蕩娘なんじゃ……(苦笑)

スイフリー「『あたし、今夜は家に帰りたくない……』そんなこと言われたら、そりゃあ、よろめいちゃうね」

何時の時代のドラマだ(笑)


★課題を与えよう〜相手の名はボヤージ

さて、この間の事件で"ライトニング"のコモン・ルーンだけが結局見つからず終いだったので、今回はそれを取り戻す仕事です。

クナントンによると、パイロンは学院には喋れないが、口が堅い(という根拠は何処に?)冒険者ならば喋ってもいいそうです。

つまりコリーンを助けてマルキを捕まえてくれた彼らならば、喋ってもいいというのですね。一応約束は守ってくれるんですね。


どうもそのコモン・ルーンを買った相手とはまともに交渉できそうもないので、報酬・買い取り費用合わせて2万出すそうです。

つまり2万以下でコモン・ルーンを取り戻して、残った額を報酬としてポッケナイナイしていいよ、という事ですね。

交渉次第ではかなりの額の報酬をもらえますが、2万以上の額を突きつけられるとどうにもならないという事でもある。

いっそ相手を殲滅してしまえば2万丸儲け……いやいや、カジノで投資活動をすればもっといけるか(待てや)。


スイフリー「持ち逃げする……それより、まず高利貸しに預けて、利息を取って……」

アーチー「できるだけ交渉伸ばして……」

スイフリー「少しでも稼ぐ

セコ!。本当に人間社会に慣れてないエルフなのかアンタ、嫌な方向に投機してますよ。しかも貸した金が焦げ付いたらどうするんだ(笑)

あんまりバカやってると、監査委員の方からお咎めを受けますよ。最悪理由つきの上申書提出ですかね(そんなお役所仕事な)。

あとここでスイフリーがソロバン的なものを持ってますが、これは記号的表現(おやくそく)です。多分こういうのはない。後のリプレイでも言ってるし。


これを断ったら、もう一組の冒険者に頼む事になるそうです。これを断るとますます赤貧生活が過酷になるし、受けるしかないですよね。

そのパーティーは、先に仕事をしてたバブリーズに譲るのが筋だと言ってるのででしゃばりませんがね。なかなか仁義のある人達です。

何処の誰かと思えば、この間のシティーアドベンチャーの得意な2人と苦手な3人でなるパーティーでした。

どうやら彼らはこれからパダの遺跡に潜るそうです。実は今後のパダでの冒険でも彼らは出てきますよ、さり気ない脇役ですね。


こうしてバブリーズはこの依頼を受ける事になります。2万は金貨で渡されるので、1枚50ガメルで400枚ですね。

金貨も銀貨と同じく4gならば、400枚では1.6sですね。また微妙に重いしかさ張りますよね(苦笑)


★相手の名はボヤージ

一行は一週間ぶりにパイロンの家を訪ねます。1週間前に"ライトニング"が炸裂してボロボロになった2階の修繕は終わってるらしい。

パイロンはコリーンに本を読んであげていました。凄いいい人っぽいですね。早くもNPCの印象付けを始めています。


パイロンによれば、コモン・ルーンを売ったのはボヤージという商人だそうです。ボヤッキーにあらず(タイムボカンか)。

オランとパダを往復して、商売をしているそうです。ところがこの男がとにかくセコイ、ひたすら目先の金に固執する男なのです。

"ライトニング"のコモン・ルーンだって、最初は9500の約束だったのに、土壇場で30足りないとまけさせたぐらいです(セコ)。

ちなみに"ライトニング"のコモン・ルーンの値段は4万5000ガメルなので、1万というのはとんでもなく安いですよね。

ここで話に出てきた"ライトニング"を無限に撃てるワンドですが、これは18万ガメルですね。そんなのあったら売らないって。


スイフリー「じゃあ、そいつと組んで、賢者の学院から脅し取ろう。で、何食わぬ顔で『交渉は失敗しました』と2万は返す」

パラサ「はとこ、すごく汚いやつになってきたな。何があったんだ?」

本当になにがあったんだ?。この1週間で急速に耳が丸くなってきてるような。ボヤージを殺してしまったら…とか言ってるし(笑)

6000で売れたものを、4000で売れたと偽って1000ガメル余分にせしめた時点で、既に森から出てきたエルフではなかったしね。


スイフリー「そのような些細なこと、エルフの一万年の寿命に比べれば取るに足らないこと」

パラサ「はとこよ、本当にエルフは一万年も生きるのか?」

スイフリー「言ってるだけ。心配しなくても千年ぐらいでくたばってみせるよ

この会話も好きです。この人ならもう余分に千年ぐらい生きそうな気もしますが。例え確率が0に近くても、その確率が侮れない(笑)


パラサ「オレの技能って、盗賊ギルドで習ったもんなんですか?」

……違うんじゃないですかね、多分。グラスランナーは天性の盗賊だから、多分生まれつき備わっている才覚が伸びていくんだと思う。

鍵で遊びながら大きくなり、その鍵はお父さんが盗んできたもので、そのお父さんの鍵はお爺ちゃんが盗んだものらしい(そんなバカな)。

で、どんどん遡っていって、妖精界から出てきた時にドワーフの所から盗んできたと。何食わぬ顔で遊びに行って、ゴッソリ盗む(笑)

この会話の後、スイフリーがパラサの呼び名を「はとこの子」にグレードダウンさせたのは言うまでもありません。


さて、以上のバカ話をやってると、パイロンがコリーンに本を読んであげたくてウズウズしてきました。そろそろお暇しないとね。

アーチー「この男に金を出させる方法はないだろうか?

何言ってんだアンタ!(爆笑)。なんてセコイんだろう、このパーティー。スチャラカ冒険隊とは空気が違いすぎる。


★隠された張り紙〜冒険者、交渉する?

とりあえず一行は、ボヤージの依頼を受けて潜り込めないかと、冒険者の店の「古代王国への扉亭」へ行ってみました。

店主に聞くと嫌そうに張り紙を見るように言われたので、シーフ+知力で調べてみます。目標値は8とそんなに高くありませんが。

さり気なく1ゾロを振って10点稼ぐレジィナは要領いいと思った。グイズノーなんて普通に失敗しただけで面白味がないのに(笑)


するとボヤージの依頼の張り紙を見つけるのですが、何故か隠されてます。そこで別の冒険者が声をかけてきました。

彼は以前ボヤージの依頼を受けようとしたのですが、ボヤージは入札させたそうです。つまり一番安い額をつけた冒険者を雇ったんですね。

彼は結局止めたのですが、護衛についた冒険者も難癖つけられて報酬を貰えなかったそうです。そんな相手だから張り紙も隠されてたんですね。

そういう事をしていると、いずれ護衛につこうという冒険者がいなくなってしまいますが、奴さんは目先の百円が大事らしい(苦笑)


それでもボヤージの報酬が目当てではないから、行くだけ行って交渉しますがね。隙を見て掠め取るという交渉を(それは交渉じゃない)。

ボヤージは常闇通りの空き地にテントを張っていました。既に先客のパーティーもいたりします。見た目軽装ばかりですが、単に貧乏だけかも。

そこでスイフリーは「これは先客かな?だとしたら期待薄だな」という顔をして近づきます。また芸が細かいエルフだ。


ボヤージは彼らが近づくと話している相手を放ったらかしでこっちに来て、「是非ともわたしの護衛をしたいということだね?」とか言い出します。

この時点で180°ターンして帰りたい衝動に駆られますが、グっと我慢して一方的に入札の説明を受けます。もう5グループはあるとか(笑)

パラサのように2万ガメルとか書いて突きつけてやりたい所ですが、そういう行動は結局自分の首を絞めそうなので自粛します。


ちなみにボヤージ以外には、使用人らしい小僧が数名、丁稚が数名、ちょっとだらしない格好の女が一人。

パラサ「ちょろいもんだな

既に殺る気らしい。でも人生の裏街道は進んでも、ダーティーになって欲しくないのが本音。「クロちゃんのRPG千夜一夜」みたいなのは嫌。


グイズノー「レジィナ、対抗しろ。色気に負けるな」

レジィナ「いやよ」

セクハラですよグイズノーさん(笑)。どちらかというとフィリスの方がいい気もしますが。レジィナはそっちに行って欲しくない。


この世界に煙草はあるかという話もありましたが、確かにSWPCにはパイプの材料探しのシナリオがありましたよね、「紫煙の楽しみ」

あのホビットだってパイプ草をふかしてるぐらいですから、パイプぐらいはあるでしょう。実際の煙草は中世にはありませんでしたがね。


ボヤージのもう一グループとの会話を盗聴するのに"ウィンド・ボイス"を使ってみます。テントの中は無理だけど、屋外なら大丈夫。

街中で魔法はダメという話はよく効きますが、コッソリ使うだけなら常識的に考えて何の問題もないと思いますがね。

するとボヤージはひたすら値切ろうとしていました。相手も「何勝手言ってんだこの親父」とか思ってるようでしたし。


あと別にシルフが伝言ゲームをして教えてくれる訳じゃないと思う(当たり前だ)。そんなの途中で絶対情報がおかしくなりますからね。

「精霊がいっぱい」という小説では、電話線の中にインプがいて伝言ゲームをしてたりしましたが、きっと記憶力バツグンなんでしょう。


★冒険者、悩む〜冒険者、腕を叩き売る

次に彼らは今後のビジョンを考えます。ビジョン1は、スイフリーの「ぼーっと夕方待ち」です。つまり入札する以外行動しないと。


アーチー「パラサよ、きみとは気が合いそうな気がする。グラスランナーは嫌いだが」

パラサ「よからぬことを考えてるね、アーチー」

とはいえ、別にパラサーに盗んで来いという訳ではありません。まずパラサが誰かを変装させて、別の入札するパーティーに接触します。

アーチー「そこでこう持ちかけるんだ。『ちょっとした指輪を盗み出してくれれば、いくらかお金をさしあげよう』

それは窃盗の教唆ですよアーチボルトさん(笑)。ちなみにオランでもそこまで法は徹底してないので、全部共犯らしい。


その時、コーヒーを買いに行っていた水の……スイフリーは帰ってきて、彼のビジョンを提案します。

スイフリー「あの連中、金に困ってたよね。そこで、下請けに使うってのはどう?『1万出すから、指輪をどうにか取ってこい』

考えてる事が一緒じゃないですか!。なんなんだアンタら、しかもアーチーは1万も出す気はないし。とにかくビジョン2は「他人に盗ませる」


ちなみにSWのシーフの《変装》は、他人の変装まではできない事になってます。できそうですが、できないんですよ。

ではパラサが変装してはどうかと言いますが……グラスランナーですからね。精々子供に化けるのがやっと、それでは不自然です。

スイフリー「"下の人"をつけたらどうだろう?」

パラサ「"下の人"などいない!」

誰がするんですか、その"下の人"って(苦笑)。あの顔で人間以上の身長(下の人+パラサの身長だから)になると、気色悪いです。


パラサ「ねぇねぇアーチー」

アーチー「あ?貴様、わたしをアーチーと呼んだな?」(中略)

パラサ「アーチー、アーチー、どうしたんだい?気分でも悪いのかい、アーチー?顔が赤いよ、アーチー?」

アーチー「別に(中略)内心思うところあるが、今は黙っていよう

この一連の会話も好きです。近々パラサが真っ二つにズンバラリンされるんじゃないかと戦々恐々(笑)


バカやっていても仕方ないので、スイフリーがビジョン3「『友達が攻撃的なアイテムを欲しがっていた』という情報を流す」を提案します。

つまりボヤージと交渉して買い取ろうというのですね。でも値段が物凄い釣りあがりそうな気もします。例え仕入れが9500(−30)でも。

2万超えれば諦める、そうでないなら買っちゃう。スイフリー曰く、策は沢山仕掛ける事に意味がある、です。

策士策に溺れるともいいますが、それは一つの策を練りに練るから。複数の策を仕掛ければ、その中で当たりが出てくるでしょう。


2は相手の能力次第だからリスキーなんですが、一応"ウィンド・ボイス"で接触してみる事にします。

接触したのはいいけど、散々怪しい事を言って振り回した挙句、結局自分達で落札する事に収束します(酷)。

スイフリーなんて「100ガメルくれたら落札せんぞ」とか、1500で受けると言って、相手がそれ以下をつけて苦労するのを見て楽しむとか。

どうやら本当に貧乏らしくて、できれば仕事を受けたかったようなんですがね。適当に奢って謝っておきました。

でもこっそりビジョン3の根回しもしておきます。本当に策を複数用意してますよ。この辺がスイフリーらしいと言えばらしい。


結局入札では経費込みで500とかいう叩き売りをして軽く落札。他のパーティーとは1桁違うらしい。

現在のレベルでの相場は、1700〜6800ガメルです。これは3〜4日の報酬で、1週間ならもう少し底上げしてもいいかも。

ボヤージ「これは安い値段ですね」

アーチー「パダに行くついでがありましてね」

ボヤージ「だったらタダでもいいでしょうに」(オイオイ;)


★襲撃!〜弁士スイフリー

こうして彼らはボヤージの隊商(とは言っても使用人3人と小僧2人に女)の護衛につく事になりました。目的地はパダです。

普通の依頼では1〜3割ほどを前払い、契約不履行の際は前金倍返しになるのですが、前金すらなし。何処までもケチィですね。

そして1日目の夜、夜の見張りをしていたアーチーとフィリスの組(また美味しい組み合わせ)が、何者かの接近を感知します。

この時は《不意打ち》だったので、レンジャー技能を持つフィリスが気づきました。アーチーはレンジャー持ってないんで。


1ラウンド目、フィリスは仲間達をツンツン、ゲシゲシやって起こします。突いて皆を蹴るって、今見ても何か変です。

敵は大きく3路に別れて接近してきます。斧使いの戦士と精霊使い、魔術師と神官戦士、そして盗賊。盗賊以外の組はゴブを3匹ずつ連れてます。

戦士と精霊使いの組と、魔術師と神官戦士の組はそれぞれ挟むように接近してきて、実は盗賊がこちらに見えないよう隠れています。

こちらは咄嗟なので装備を一つだけしか掴めません。鎧は着ながら寝れるか考えちゃいますが、寝ながら着れる鎧なのだと解釈します。


実は彼らは以前ボヤージに雇われるも、報酬を貰えずにパーティーを維持できなくなった人達なんですね。因果応報とは正にこの事。

この構成は例のシティーアドベンチャーの苦手な人がいるパーティーに似てるんですが、特に気にはならなかったですね。

あとパラサが魔術師を見て「ただの棒使いかもしれない」と言ったのは妙に笑えました、どんな魔術師だよと(笑)


1ラウンド目、パラサは敏捷度25で荷物のテントにダッシュ。コモン・ルーンで"ライトニング"を撃とうとしてるらしい。

スイフリーは敵魔術師に"ファイア・ボルト"。これがクリティカって一撃死させます。14点で死ぬんだから、平均以下の生命力ですね。

グイズノーは盾も拾って待機。敵の神官戦士がスイフリーに攻撃して命中。でもダメージがたったの5点なので、6点止めて無傷


次に14でフィリスの"スリープ・クラウド"と精霊使いの"ファイア・ボルト"が同時に発動。相手の達成値は(低!)だったので、軽く抵抗。

このダメージがまたたったの4点なので、僅かに2点負傷。同じ"ファイア・ボルト"でも全然威力が違いますね(苦笑)

一方フィリスの魔法はというと、敵のゴブリン×3に撃とうとして1ゾロって不発。微妙にショボイ魔法の応酬でした。


更に13でアーチーとゴブどもが同時に行動。さっき寝なかったゴブが3匹揃ってフィリスをタコ殴り攻撃

相手はゴブですが、こちらもファイター技能を持たない魔術師ですから全弾命中。相手の攻撃点は10だから、全部当たる確率は57.9%。

そして打撃点はたったの7点ですが、こちらはやはり鎧がペラペラな魔術師ですから計6点負傷。想像すると凄惨な光景ですね(苦笑)

他の3匹の内1匹はグイズノーへ攻撃して普通に回避。しかしアーチーは全部当たり(回避力5で出目4以下が2回だから2.8%)。1点通る。

でもアーチーは反撃の攻撃で16点だしてゴブを一匹即死させる。レジィナは斧使いの戦士にちょっと通して、反撃を回避。


2ラウンド目、パラサはテントから出て終わり。スイフリーはスピアを両手に持ち替えて1ゾロで経験点を稼ぐ。グイズノーはフィリスを9点キュアー。

次に16のタイミングで潜伏していた盗賊がボヤージのテントへダッシュ。スイフリーは精霊使いと神官の攻撃で6点負傷(残り2点)。

あとフィリスがゴブに、レジィナが戦士にチョイ通す。基本的に行動宣言のまま実行するので、盗賊はスルーするしかなかったんですよね。

アーチーとゴブの応酬が書かれてませんでしたが、多分書くほどの事じゃなかったんでしょうね(苦笑)


そしてその次のラウンドから、戦闘なんてどうでもよさ気な交渉が始まります。例の盗賊がボヤージの女を人質に取った状態でね。

レジィナが斧の男にクリティカルして25点ダメージとか叩き出したりしてましたがね。生命力が多かったのか、死にませんでしたが。

実は襲撃者達は1〜2レベルで、2レベルのゴブと大差ない実力だったんですよね。しかも一番強かった斧の男は筋力20だけど所詮2レベル。

あとグイズノーが勝負が見えてからクリティカルしてゴブ相手に優越感に浸ったり、アーチーがゴブリンを好敵手と認めたり(笑)

既に交渉は始まっているのですが、ゴブと話せる人が最初に死んだので、アーチー達は戦わざるを得なかったんですね。


一方盗賊と交渉するパラサですが、当然下手に動けません。この状態では命中判定もダメージ判定も生死判定もなく死亡っぽい(苦笑)

手も足も出そうものなら、ザックリですね。グラスランナー相手だから、一挙手一投足が侮れませんからね。

グイズノー「一撃で殺せれば大丈夫では?その自信はありますか?

パラサ「あるわけねーだろ!

この掛け合いが面白い。グラスランナーが一撃で相手をキルするのは、それはもう何度もクルクル回らないと駄目ですよ。


そんなこんなでゴブどもを掃討し、ようやく落ち着いて交渉できる。彼らの目的は復讐なので、それなりに痛い目に会わせないと気が済まない。

取り合えず彼は荷物の引渡しを要求します。ボヤージは金にうるさいですからね、命でなく荷物を取るだけでも結構痛手の筈ですよ。

荷物は宝で命だけど、女の人はただの情婦だそうです。この期に及んで人命ではなく金を取るとは、見下げ果てた男ですね。

ボヤージが言うには、彼らを雇った時狼に怪我を負わされたらしい。だから報酬は払わなかったそうですが、それは流石に酷いんじゃ。

冒険者たるもの、依頼人は護衛するのが当然です。怪我を負わせるのは褒められた事ではありませんが、ノーギャラという程の失敗ですかね?


スイフリーも帰ろうとしますが、ボヤージは契約不履行だと主張します。でも前金0だから、倍返しでも0。これもまた、因果応報(苦笑)

目先の欲で動くと結局は損をする。スイフリーの言うように、授業料だと思って荷物を渡してしまう方がいいんじゃないですかね。

その時の報酬が1人500で6人だから3000だったらしい。その倍額の6000ぐらいはどうかと(やっぱり)スイフリーが言います。


しかしボヤージは現金で6000は持っていない。ではこちらが代わりに払おう、そういう方向に持っていきますね。

つまりこちらが手持ちの現金で立て替えて、その代価としてボヤージから"ライトニング"のコモン・ルーンを手に入れるつもりなんですね。

でもボヤージはブツを9470で手に入れたので、スイフリーは「6000じゃきみたちは納得できないなぁ」と振ります(笑)

すると1万ぐらいを要求するようになり、ボヤージは"ライトニング"のコモンルーンを持ち出してきたのです。

GMは「『聞いて驚くな』(笑)『なんとだなぁ』(笑)『ライトニングが撃てる……』」と、面白すぎてマトモに喋れない状態。


わざとらしいけど、これはお互い「凄いだろ!」「凄げぇ!」、みたいな感じでないと不自然ですからねぇ(笑)

しかしこの期に及んでもボヤージは、コモン・ルーンの仕入れ値を1万5000と言います。つまり5530ガメル上乗せしてます。

するとこれをこちらが買い取って、1万を襲撃者に、5000をボヤージに渡す事になります。残り5000がこちらの報酬

仕入れ9470で1万払い、5000入るから、4470ガメルの損失で済む。やはり本来より5530得してる。とってもとっても不本意です。

そもそも1万と言っている時点で仕入れ値より高く見積もってるし。こんな時でも少しでも有利に立とうとするのは、いっそ凄いや(苦笑)


こうしてスイフリーはその舌で襲撃者もボヤージもクルクル言い包めて、この一件を解決したのでした。このエルフって一体……。

助かった女の人は、ボヤージに往復ビンタを叩き込みます。まぁ当然ですね、こんな薄情なパトロンには愛想を尽かしちゃうでしょう。

パラサは返す前に"ライトニング"をぶっ放したりしてました。グラランだから、魔法使うのは初めてなのかもしれない。でも自力では1発まで。

今回の報酬は結局5000。1人800として、残りはパーっと使っちゃいます。次の冒険でもこの男に憑かれるとは知らずに(笑)


第3話 穴の中の懲りない面々

前回の最大障害は2レベル戦士(or2レベルのゴブ)だったので、基本の経験点は1000点です。何か普通なのか変なのか分かりません。

成長は、パラサがシーフ2→3と、レジィナがバード1→2のみ。あとレジィナはチェインメイルを購入、スイフリーに1000借りてね。

でもチェインメイル(16)って850ガメルなんですよね。収入は800で、借金を返すと400残る。何故1000も借りたんでしょうね?


★SOSはお姫さまからではなく……〜宝を掘り出してみようとすれば……

前回の冒険から帰ってからも、アーチー以外は宿屋暮らしです。フィリスはいい加減、親に顔ぐらい見せてもいいと思う。

レジィナなどは歌って宿代を賄っています。2レベルですから、1時間2×2D6枚稼げる。数時間歌えば何とかなりそうですね。

グイズノーはラーダ神殿で奉仕活動をしつつ宿代を浮かそうとしてるんですが、ここではかなり肩身が狭い。あの事件がありましたからね。

7万2000ガメルの債務が黙殺されてる訳ですから、それはもう害虫を見るように。ゴミ袋を持ってる人にジロリと睨まれたりね(苦笑)


やがて3日目には次の冒険が舞い込んできます。宿屋組は120ですが、レジィナは毎日歌って20ガメル減。なんか割りに合わないような。

新しい冒険とは、あのボヤージからの手紙から始まりました。個人的には速攻で"ティンダー"して見なかった事にしたいんですが(笑)

その内容とは、彼のテント跡に埋められたチェスト(宝箱)を掘り出して、それをパダまで持ってきて欲しいというものでした。


手紙にも書いてあるように、こんな事頼める義理はないんですけどね。でも何やら助けを求めてるし、報酬も払うそうです。

正直スルーしたい所ですが、それでも受けます。これを受けないと、次はいつ仕事にありつけるか分からないし。


ロールを考えるならば断っても無理はない。それでもそのキャラにとって自然な形で無理な依頼を受けるのが、多分より高度なプレイです。

TRPGに必要なものの一つに協調があるのだと私は思います。PLもGMも含めて、複数人が協調してゲームを楽しむ所に醍醐味がある。

TRPGはテレビゲームと違って、出来上がってる物語を追うのではなく、物語を創っていくゲームです。RoleもRollも、その手段に過ぎない。


スイフリー「どんな苦境に陥っているのか見物にいくのも一興かな?」

パラサ「はとこ!」

スイフリー「……と思う人も人間には多いだろう

パラサ「……言葉の魔術師だね、あんたは」

まぁ……こういう理由付けも面白いもんですよ、うん(笑)。自律したPC同士の会話は、このように面白いものを作り出す。


チェストを掘り出す前に、一つしなければならない事があります。それはパラサが盗賊ギルドに入会する事です。

別に盗む訳ではないのですが、傍から見たらそうとしか見えませんからね。そうなると盗賊ギルド相手に面倒な事になりかねない。

入会しないとまともに活動できないんだし、入っといて損はないですよ。ちなみに盗賊ギルドは年会費1000ガメルです。

完全版では年収の10%か、500ガメルのどちらか高い方を収める事になってます。大抵は前者だから、1000でいいならむしろ安い。


そんな金はないので、アーチーが年利40%(高!)で貸してあげます。ちゃんと借用書も書かせて、日割りにしますよ(笑)

そしてスイフリーもそれにあやかって、レジィナに同じ条件を課します。「エルフに変なことを教えないで!」by.レジィナ。

こうしてスイフリーは急速に耳が丸くなっていくのでした。そういえば諸々の交渉は全部スイフリーだし、本当に森から出てきたエルフなのかな?


一行は前に行ったボヤージのテントのある常闇通りに行ってみると、そこにはテントが張ってあって、イェルペ(パイロンの情婦)がいました。

そして何故か監査委員のクナントンもいたりする。実はイェルペは、別れる前にパイロンが隠した財産をパクろうとしてるんですね。

箱には魔法の鍵が掛けてあるので、魔術師に"アンロック"をかけてもらわないと開かない。そこで引っ掛けたのがクナントンです。

あんまり良い事ではないのですが、非難する気にはならないのは彼女が被害者だからか、それともボヤージの財産だからか(笑)


彼女の協力でテントの下に穴を掘ると、そこからは3つのチェストが出てきます。3番の箱以外は動かすと爆破するらしい。

その3番の箱にも、魔法の鍵普通の鍵毒針の罠が仕掛けてあるという念の入れよう。こういう事には徹底してますね。

ちなみに"アンロック"は魔法も普通の鍵も関係なく、鍵1つに1回唱える必要がある。この場合は一度に二つの鍵を開ける事はできません。


しかしこれが相当重い。普通に背負ってくのは無理そうなので、300ガメルの曳き車を購入。思わぬ出費ですね。

荷馬とかでも多分なんとかなるんでしょうが、1500ガメルなんですよね。将来使えても、収入が約束されないので買うに買えません。

アーチーの家にも車はありますが、屋内用なので黙ってました。それにしても何故ここまでせにゃならんのか、疑問に思うのはまだ早い(笑)


★ボヤージのやらかしたこと

曳き車でパダまでやってきた一行は、指定された通りに「遺跡の番人亭」を訪れてという人物と会いました。

鼠というのはここの盗賊ギルドの幹部で、ギルドと余所者の揉め事の調停役をやっています。ああ、やっぱりボヤージは何かやらかしたんだ。

ちなみにここのギルドはオランの支部のようなものなので、入会金を収める必要はないそうです。パラサには助かりますね(苦笑)

通常は盗賊ギルドの支配圏というのは一つの街だけに留まるのですが、オランはそうではないらしい。SWツアーには特に書かれてませんが。


鼠に事情を聞いてみると、どうやらボヤージがギルドの重要メンバーにクズアイテムを売りつけたらしい。その仕置きを受けたんですね。

でも殺してはいませんよ。過失らしいし身代金のあてもあるというので、ボヤージには怖い所に入ってもらっているだけです。

つまりあくまでも面子の問題なんですね。ボヤージに罰を科してますが、別に殺したい訳ではないのです。身代金を払えば助けるのは勝手。

その怖い場所というのが堕ちた都市の遺跡です。食料は半月分は持ってるそうですが、早く助けないとおかしくなるかも(彼なら大丈夫―笑)。

鼠が言うには、騙される方がバカ。一応ギルドの重要メンバーなんだし、それぐらい見抜けよといった感じですね。


しかしこの箱が偽物だったら彼もバカになってしまう。それに関しては全く保障できませんけどね、指定された物を持ってきただけだし。

気になるので鼠は罠と鍵を外してみますが、魔法の鍵はどうにもなりません。そこでフィリスが"アンロック"をかけてみる事になります。

お礼を200ガメルぐらいくれるらしいので、フィリスは全精神力を振り絞って"アンロック"します。ボヤージは……明日でいいか(笑)

達成値7倍拡大にしたので精神力14点消費。魔力が4+6で、出目が10だったので達成値はなんと20!。旧版だからこそ可能な事です。

実はこの"ロック"はボヤージがコモン・ルーンでかけたものなので、達成値は僅かに7。拡大しなくても1ゾロ以外で開きましたね。


開けてみると、中にはガメル銀貨がギッシリ。ちょっとは金貨に換えておけとも思いますがね。全部金に換えたら重さは1/50だったのに。

結構あったので、鼠はお礼に魔力+1のダガー(4)をくれました。値段は3800ガメル。"アンロック"1回は120ガメルだから破格ですね。

でも4というのがまた微妙に使えない。パラサは1しか使えないし、かといって他の人じゃ軽過ぎる。スイフリーは前に出ないし。

今までが報酬は抑え目だったから、今回で帳尻を合わせようとしているらしい。ゲームとはいえ、収入なしではいい気持ちはしませんからね。


★冒険者は入り口で悩む

翌日一行は鼠に案内されて例の遺跡を訪れます。そういえばこれが初めてのダンジョン・アドベンチャーですよね。

アーチー「初めて冒険らしい冒険ができるぞ」

スイフリー「初めての危険だ。今まで危険らしい危険に会ってなかった」

……いや、過去に一人逝ってるんですけどね。あれが冒険や危険でなかったら、これから待つものは何だ、修羅か(笑)


グイズノー「神様、わたしはノーマル・ライフをエンジョイしたいんです。まだ御許には行きたくありませ〜ん。お酒ももっとたくさん飲みた〜い」

そんなだから破戒僧って呼ばれるんですよ(苦笑)


さて今回の遺跡ですが、まず入り口は二つあります。片方はダストシュートのようになっていて、そこからボヤージは放り込まれました。

しかもその上から土を流し込んだので、そこから入るのは無理っぽい。スイフリーが4レベルになれば"トンネル"で何とかなるかもしれませんが。

だからもう片方から入らないといけないんですが、遺跡は全体的に傾いでいるので通路が斜めってるんですよね。

つまり下になっている方のドアや通路を通るなら判定があって、失敗するとすっ転ぶのです。具体的には冒険者+敏捷度で10。


ところで、このダストシュートの挿絵の鼠はなんか顔がヤバイですよね。眉毛はないわ、目は点だわ、いかにも盗賊っぽい。

あと彼はヘンルーダとか売ってくれるそうです。石化予防の薬草ですが、完全版だと1人分9800ガメルなんですよね(買えるか)。


★冒険者、「獣」に悩む〜冒険者、罠に悩む

いよいよ初めてのダンジョンです。それには照明が必要なんですが、今回は松明ではなくランタンを使います。

ランタンだと"ファイア・ボルト"を使うと壊れるんですが、スイフリーは過去にそれで1人キルしてるので使わなくていいとか。

2レベルなら"ウィル・オー・ウィスプ"を使えますしね。2レベルならどちらも消費精神力は3点、純粋なエネルギーだから汎用性も高い。

ウィスプと"ファイア・ボルト"は共に打撃力10の攻撃魔法であり、5レベルになるまではどちらも消費精神力は同じ。6になると両方1点。


探索はまずパラサが斥候として先行します。パラサなら冒険者+敏捷度が7ですから、今回の転倒判定は1ゾロ以外で耐えられる。

すると下側(向かって右側)に扉を一つ発見し、奥で下に曲がってる(右に曲がってる)角の先から青い光が出てるのを確認します。

何か出てもいいように、レジィナがすぐ後ろまで行きます。何か出たら頭越しに突く。グラランにはそういう利点もあるのです。


光が気になるので先にそっちに行ってみると、そこには青い光を放つ門があり、壁には何かの石版がついている事が分かります。

生憎と門の方はセージ判定で失敗したので分かりませんが、転倒を恐れずに石版まで接近する事はできました。

その石版は6×6の方形が刻まれていて、上下に動くレバーが横に6本ついてました。いかにもイジって下さいという仕掛けです。

イジってみたいのですが、所詮グラスランナーの身長では"下の人"でもいないと届かないので、戻って報告します。


今度は全員で扉の方に移動して、開けてみる事にしました。しかしこれが古いので、開けるには冒険者+筋力で目標値10の判定です。

これにはパラサ、スイフリーと何故か筋力のない順に挑んでことごとく失敗。パラサなんて筋力ボーナス0なんですよ(笑)

フィリス「だから、一番力の強い人がやればいいじゃん」

一同「あんただ!(笑)

これもなんか好きです。筋力17だから微妙に+3ではないので、ボーナスは同じでもレベルの高いアーチーやレジィナがやった方がいいんですが。


結局レジィナがこじ開けて中を見ると、そこには4本足の獣(ヘルハウンド)がいました。墜落から500年間ずっとこの部屋にいたんですね。

魔界の猟犬ヘルハウンド、5レベルの魔界生物で炎も吐くので決して舐めてはかかれない相手ですね。

詳しく調べようとセージ技能のあるパラサやグイズノーがヒラヒラ〜(素敵な擬音)と見に行くも、失敗して正体不明。でもボヤージではない(笑)

傾いているのでコッチに登ってくるのは難しそうなので、放置します。転倒してたら面白い大変な事になってましたね。


次に例の門に行ってみます。実はこの青い光に触れるとリンゴが一瞬で炭屑になるんです。多分電流か強力なエネルギーとかでしょうね。

これは転倒して滑っていくと即死するような罠ですね。目標値は10と決して高くはないものの、失敗する人だっているかもしれません。

ところがこの門へはアーチー以外の5人が近づきます。もし失敗していたら、まず間違いなく死んでたんですがね。見てる方が怖い。

ちなみに5人全員が成功する確率は40%ほど。逆に言えば60%ぐらいで誰かが死んでたんですね、確率って怖いですね(苦笑)

後でリンゴを落してみて、全員ゾッっとしたようでした。「足がすくんで一歩も動けません」by.スイフリーって感じです。


ではどうすればいいかというと、それは例の石版です。実はこの石版のレバーの配置がパズルになっていて、それを解くと解除できます。

これは縦・横・斜めのいずれにも並ばないようにするという、8クイーンパズル(ていうか6クイーン)でした。

ところが模範解答とヒントが間違っていたので完答はできませんでした。でもパズルの仕組みは解いたので、正解としました。

かなり危な気はあったものの、青い光は消えました。内側にも同じ石版があって、こちらでもON/OFFできるようでした。


次の部屋にいたのはゴブリン×3とホブゴブリン×2でした。ホブゴブは今回初登場ですね、ゴブは前回出ましたけど。

知名度はたったの8なので皆成功してましたが、ただ一人失敗したパラサは「でかいゴブリン」と呼んでいました(笑)

パラサ「ゴブリン語で『でかい』を意味するのがホブ?」

スイフリー「違う。『田舎の』という意味だ」

実はそうなんですよね。ホブというのは、田舎を意味する「ホボ」が訛ったようですが。あと妖精に使う「ロブ」が訛ったという説もあり。


スイフリー「あいつら登ってくるのも大変だろう。戦士二人を前に立てる。後ろからフィリスは矢を射かける。私は後列からスピアで攻撃。完璧だ」

軍師スイフリーはそう作戦を立てました。実は敵は斜面の下側にいるんですね。地の利はこちらにあるのです。

しかし転倒判定でグイズノーとレジィナが失敗して転倒。作戦は一瞬でおじゃんになり、1ラウンド目はそれでお終いになりました。


2ラウンド目、パラサは平らな所へダッシュ。スイフリーはホブから遠いゴブを攻撃してハズレ。フィリスもパラサの所へ移動。

アーチーはホブゴブに攻撃しようとして、やっぱり転倒。グイズノーとレジィナはこのラウンドは起き上がるだけ。

最後にゴブリンズの行動ですが、パラサが先に奥へ行ってしまったので、余ったゴブ×2がフィリスへ集中攻撃(デジャビュ)。


3ラウンド目、帰ってきたパラサがフィリスに襲い掛かるゴブへ攻撃。クルクル回って13点ダメージ。レジィナも同じく13点叩き出す。

以下レジィナが2ラウンドでホブを倒し、続けてゴブを倒します。何やらスチャラカのユズを思い出すような活躍ですね。

一方アーチーはというと、ホブを強敵と認識していました(笑)。でも直後2回クリティカルの25点斬りでホブを倒します。


所詮はゴブリンズ、ゴブ2匹を残して全滅します。生き残ったゴブも逃げようとするのですが、なかなか登れない(笑)

これってどういう判定なんでしょうね。モンスターレベルと敏捷度を利用して敏捷度判定でしょうかね?

ここのアーチーが満面の笑みでゴブに剣を振りかぶってる挿絵がいいですね、レジィナが憮然とした顔をしてますよ。


★ボヤージ発見!でも報酬は……ああ、お金は縁遠いものなのか?

ちょっと乱戦になりましたがゴブリンズを蹴散らし、一行は更に奥を目指します。一部自然の洞窟と繋がっていますね、ゴブ達はそこから侵入かな?

やがて一番奥に鍵がかかってないけど開かない扉を発見します。盗賊の目から見たら、鍵は開いている状態なのです。

実はこのドアにはボヤージがコモン・ルーンで"ロック"をかけたのですね。魔法の鍵は盗賊の目には見えませんからね。


ボヤージかと呼びかけてみると、やっぱりボヤージでした。弱々しい声で、流石のボヤージも大分参ってるようでした。

立て続けに酷い目に遭ったので、蓄えを全て報酬にすると言ってきました。それはいいんですが、今度は太っ腹過ぎるような。

鍵は"アンロック"で開けてもいいのですが、ボヤージから合言葉を聞いて開けます。ちなみに合言葉は「開くな」です(笑)


そうしてボヤージを連れてオランに帰ってきます。実は残った2つのチェストの内、1つに財産の半分が入ってるんですよ。

ところがテント跡に行ってみると、大きな穴が開いててチェストが無くなってます。やはりイェルペが持って行ったんでしょうね。

特に止めなかったのがまさかこんな事になるとは。1回目に続き、今回も報酬はなし。まともな報酬にありつける日はいつになれば来るやら。


第4話 2万ガメルを取り返せ!

前回の最大障害は3レベルのホブゴブだったので、基本経験点は1500点です。モンスターを倒した分は10点になってますね。

ヘルハウンドを倒していた場合8点になるらしいので、5×10/6を切り下げているんですよね。でも普通SWでは端数は切り上げです。

でも前回の戦績はゴブ×1とホブゴブ×2でしたよね。それだと(2+3+3)×10/6で13点じゃないですかね。端数は切り下げとしても。

本文ではゴブとホブゴブが2匹ずつになっていますけど、それだって(2+2+3+3)×10/6で16点だし。


今回成長したのはグイズノーがプリースト(ラーダ)2→3セージ1→2。スイフリーがシャーマン2→3のみです。

これでスイフリーは敵魔法使いを黙らせるには必要な、"サイレンス"や"ミュート"を使えるようになりました。


★第三者がいっぱい〜魔剣アーチ(ー)ブレイド

前回またも報酬を貰えないショックを受けたバブリーズ(今はこの名も虚しい)ですが、このまま泣き寝入りするつもりはありませんでした。

何しろそれだけでおよそ6万ガメルあったので、本来は1人につき1万ガメルも貰える筈だったのですから(オフレコ)。

ボヤージの財産を掘り出すのに参加した主体は3つだと思われます。まずはイェルペ。あと魔術師ギルド。そして盗賊ギルドです。

イェルペはとっくに逃げてますよね。追跡するとしても、まずは近場の魔術師ギルドや盗賊ギルドに訴える事にしました。


盗賊ギルドへはパラサが行きました。イェルペ(彼らはまだこの名を知らない)が財産を掘り出すのに加担したかどうか確認します。

スイフリー「それだけではダメだ。手助けしたんなら、『実は、それはわたしらの報酬になるはずのもので』と泣きつく。
      そうでなければ、『組合員でもない者が盗みを働いたんじゃ見捨てておけませんぜ』と持ちかけるんだ」

あんた本当にエルフなのか。だんだん人間臭く、いやそれ以上に小賢しくなっていくような気が……(笑)

で聞いてみると、やっぱり加担していました。もう笑うしかないかな。イェルペが話を持ちかけてきて、財産は3者が等分したそうです。


スイフリー「これは…学院に行くぞ!クナントンをゆすろう!

ボヤージが生きている以上は遺産なんてあり得ません。それを奪ったのは完全に違法行為です。これが公になるとさぞ困るでしょうねぇ(邪悪)。


盗賊ギルドからもお金を貰おうとフィリスは主張しますが、スイフリーは相手が善意の第三者を主張してるし、脅すと後が怖いと嗜めます。

善意の第三者は法律用語ですね。犯罪に関与していると知らなければ、その利益を保証される。ほら、水野先生って法学部でしたし。

スイフリー「……というようなことを人間たちが話していたのを聞いたことがある。ああ、わたしは言葉の魔術師」

でも大陸で最先端の国家であるオランでも、そこまで法律しっかりしてませんよ。まぁ盗賊ギルドに因縁つけるのは怖いのは確かですから。


では魔術師ギルドは怖くないのかというと、クナントンと個人的に話し合いをするから大丈夫なんだそうです。……ヤクザかアンタは(笑)

実際クナントンに会ってボヤージが生きていると突き出してみると、流石に驚いてましたが、善意の第三者を主張し始めます(こいつぅ〜)。

スイフリー「善意の第三者を主張するのは勝手だが、『共謀』の疑いは濃いぞ。(中略)調べるべきことを怠った『注意義務違反』は適用されるぞ」

レジィナ「いつのまにか、いっぱい言葉覚えてるよ、このエルフ

そしてクナントンが悪い噂を立たせるのかと聞くと、「立てるかもしれませんねぇ」とニヤリと笑うスイフリー(笑)


でもこれはクナントンが個人的にやった事じゃありませんよ。クナントンが上の人に話を持ちかけたら、それが通っただけで。

クナントン「そんなら盗賊ギルドに全部取られるよりは一枚噛んどいたほうがいいかな、と上の人が判断したんじゃないかな?」

スイフリー「マナ・ライー〜!貴様はどういう根性と教育をしている〜!!

パラサ「マナ・ライかバレンか知らんが……」

マナ・ライはあのウォートと同じ超10レベルの魔術師であり、"至高の魔術師"とも言われた魔術師ギルドの創設者です。

バレンは大陸最強の冒険者パーティー"見つけるもの"の10レベル魔術師ですね。大陸最大の魔術師ギルドの主席と次席魔術師です。

最近の魔術師は、随分と図々しくなったもんですね。そうでないとやってられないんでしょうか、世知辛い世の中ですね(苦笑)


それでも諦めず、モノで払ってもらう事にしました。6万を三等分したから、魔術師ギルドは2万ほど儲けてる筈。多少は還元して欲しい。

現金が欲しいのですが、それは彼の一存ではちょっと無理っぽいです。まぁどうしてもという時はパイロンの所に持ち込めばいいし。


フィリスには杖以外の魔法の発動体という話もあったのですが、当の本人が無頓着なので結局流されてしまいました。

"クリエイト・デバイス"をかけて貰う訳だから3600ガメル程の価値はあるし、手ぶらで魔法が使えるから便利なんですけどね。

あとは「魔法のアイテム鑑定無料の約束」とか、「死人が出た時のラーダ神殿への口利きの約束」とか、妙に俗っぽいものもありましたよ。


交渉の結果、まずスイフリーはこの前貰った魔力+1のダガー(4)を買ってもらいました。売値1900が4000で買い取られて儲け。

レジィナは"エンチャント・ウェポン"のコモン・ルーン、グイズノーは"カウンター・マジック"のコモン・ルーンを貰います。それぞれ3000。

フィリスは魔晶石(21)を貰います。これは旧版では4200ガメルで、完全版では4万4100ガメルはするものですよ。


そしてアーチーはというと、魔剣を欲しがりました。必要筋力13の魔剣の相場は、完全版では+1でも6700ガメル。ちょっと高いですね。

かといって無下に断るのもなんなので、厳し目に判定をして、あるかどうかを決めてみる事にしました。

この時の判定方法はスイフリーの発案で3D6、つまり6面ダイス3つです。この場合の期待値は10〜11になります。

これだと13が出る確率は9.72%で、レジィナの16が出る確率は27.8%ですね。まぁアーチーにはいいもんが出そうですね。

ちなみに魔力+1で必要筋力が10の場合の相場は5400で、11の時は5600ですね。これでも大分高いと思いますが。


そして実際にアーチーがサイコロを振ってみたら、なんとピタリ13。一気にクナントン(ていうかGM)の顔色は悪くなります。

そこで誰かの報酬を取り下げる事になるのですが、これはパラサが犠牲になります。代償はスイフリーからの1000の借金の帳消し(笑)

明らかにパラサが損をしてるのですが、はとこの圧力に屈して了承します。ちょっと可哀そうだったかな。

その代わりにグイズノーがカンタマのコモン・ルーンを譲ってあげます。いい人っぽく見えて、所有権は主張するのが小悪党っぽい(苦笑)

でもパラサの豊富な精神力ならば、一度に全員にカンタマをかける事も可能ですよ。その際は18点消費で残り8点になりますが。


こうしてゲットした魔剣に、アーチーはアーチブレイドと名づけました。伸ばし棒をつけたら怒られちゃいますよ。

結果として、貰ったモノの総額は2万900ガメルですね。一応魔術師ギルドに納まった分は取り戻せたようですね。それでも1/3ですが。

ちなみにレジィナも同じ事をしたのですが、彼女の場合は出目が4。丁度今引き取られたばかりの4のダガーがありましたトサ。


★では、いよいよ追跡だ〜お待ちかね、怪しい酒場

という訳である程度物欲も満たせたし、もうこれでいいかな、みたいな雰囲気が漂いました。それが通ったら今回はこれでお終い(笑)

しかし現金収入がない上に、何処かの付け耳エルフに金を返せとせびられるレジィナは反対します。モノだけでは生活できませんからね。

追跡するとして、クナントンに彼女の行き先を尋ねてみました。具体的には知りませんでしたが、オランから出たのは間違いなさそうです。

家族については、曰く「いい生活してなかった」そうですが、それが彼女の事なのか家族の事なのかは謎。多分裕福な家ではなかったんでしょうが。


アーチー「放蕩娘の末路なぞ悲惨なもんだな」

フィリス「……じゃ、面倒見てよ

アーチー「えっ?」

フィリス「前から言ってるじゃない。これで将来は安泰ね

アーチー「えっ?えっ?」

なにが「じゃ」なのかは分かりませんが、変な所でフラグが立っちゃいました。これで次のお話が決まったとか。


誰かの家に住む(フィリス)とか、借金を返す(レジィナ)とか、妙に志の低い女性陣。まぁそれは男性陣も同じですけどね。スイフリーを除いて。

スイフリー「人間社会の構造を把握して、人間がかくも栄えている原因を突き止め、しかるのちにエルフ族が……」

パラサ「はとこみたいなエルフばかりになったら、世の中おしまいや

ああ、分かるような気がする。でもエルフは基本的に安定を好む森の種族だし、繁殖力も弱いから、人間ほど拡張する事はないでしょうけどね。


「ハイエルフの森」を見ても分かりますが、ハイエルフなんて集落に子供が生まれるまでのスパンが1000年とかですよ。

普通のエルフはそれよりは頻度が高いでしょうけど、それでも人間よりはかなり出生率が低い筈。現在の日本の少子化なんて目じゃありません。

人間同士の間にハーフエルフが生まれた場合、取替え子として忌み嫌われます。それはエルフに取り替えられたからだとも言われるとか。

しかしそんな余裕は当のエルフ達にはないでしょう、向こうは自分の子孫を増やすのに精一杯です。絶滅危惧種のコウノトリと一緒(笑)


次にボヤージに尋ねてみると、どうやらエレミアの出身らしい。地理的にはオランの西隣の国ですから、そんなに遠くはないですね。

国を出てからは、裏町のいかがわしいお店で踊り子をしてたらしい。その挿絵があるのですが、これはかなり際どい。ていうかよく隠せてるな(苦笑)

その店にイェルペが「姉さん」と呼んで慕っていた人がいたとか。店の名前は「花いろいろ亭」、考えてなかったので急遽この場で決まりました


次にパラサが盗賊ギルドに呼び出しを食らって顔を出します。どうやら向こうなりに詫びのつもりで色々調べてくれたらしい。

情報1、パダに向かうと言っていた。情報2、エレミアに家族がいる。情報3、ギルドの下っ端の手引きで夜にオランから出た女性がいた。

1はアテにならないし、2は既知です。しかし3は気になりますね。門が閉じてる夜の街から、わざわざ盗賊の手引きで出る女なんて。


しかしその下っ端が無能だったので、女の素性は謎。でもブラードやカゾフへ向かう南の街道へ行ったくせに、北のパダへ行くと言ってたとか。

実に怪しいですね、パダへ行くと強調し過ぎててかえって怪しい。しかも遅れるようにパダへ向かった女もいたらしいし。

これはどちらかが本物のイェルペで、どちらかが偽者なんでしょうね。そういうパターンです。推理して特定しろという訳ですか。


ちなみに南へ向かう街道は「雲の上の街道」と言います。グロザルム山脈を越えて、オラン⇔ソーミーを結ぶ街道です。

この街道はソーミー⇔ブラード(アノス首都)を結ぶ街道と繋がっているようですが、その行程日数が謎になってたりします。

あとオラン⇔パダを結ぶ街道は「曙光と落日の街道」と呼ばれます。エレミアに行くとしたら、いずれも方向違いですね。


考えていてもラチが明かないので、例の怪しい酒場に乗り込んでみます。グイズノーがめっちゃ楽しそうでした(苦笑)

しかしその前に、レジィナの発案で冒険者の店へ行きます。北に向かった女は護衛を連れてたらしいので、それを調べるには的確です。

グイズノーが「なぜ!?」とか情けない悲鳴を上げていましたがね。本当に破戒坊主なんですね、それとも好奇心旺盛だからラーダなのか。


店で護衛に雇われた冒険者を見つけて尋ねてみると、パラサの似顔絵が失敗したのは誤算でしたが、イェルペではなさ気だと分かります。

流石のスイフリーはこれが身代わりであり、イェルペが例の「姉さん」に頼んだのではないかと見当をつけます。実はソレが正解。

フィリス「だったらもっとこっそりやればいいのに。『パダに行く』って強調し過ぎててかえって怪しいよ」

スイフリー「確かにそうだが……相手がわたしほど知力が高ければともかく、そうではないから世の中は難しい

うわ、このエルフ傲慢かまし過ぎ(苦笑)


結局グイズノーの強い希望もあって「花いろいろ亭」に行ってみます。本当は女の子は来るような所ではありませんが、全員で行きます(怪しい)。

アーチー「怪しくない、怪しくない。この世界、六人で歩いてるやつ、いっぱいいるから」←そういうもんなんですか

作戦としては、遺産があると分かったので迎えに来たです。借金を取り返しに来たと言うと、似たような境遇なら庇い合うと予想したからです。

正攻法で行かないのかとつくづく思いますが、「小細工したほうが面白い」by.スイフリー、そうなので(苦笑)


フィリス「アーチーが行ってくれるんでしょ」

レジィナ「手だれの(笑)」

アーチー「手だれと言われては困るな。本でしか知らないんだから」←大爆笑

フィリス「そんなとこでガイドブック広げて、何してるの!」


あんだけ大見得切っといて、結局初めてか。挿絵では本当に眼鏡をかけてガイドブックを読んでるし、何処の坊ちゃんだ(笑)

スイフリーも入るだけでどうにもならなくなって仲間を呼ぶし。アーチーの隣で困ったような顔で赤くなってるのが最高。

酒場のお姉様方にしなだれかかられながら、結局何も言えないアーチー。そして呼び止められずにショックを受けてるグイズノーとか、ハジケてるな。

こういう所だと、お金を持ってそうな男にお姉様方は寄ってくるもんです。従者っぽいグラランなんてアウト・オブ・眼中です(古)。

でもどうにもできなくて、「ボクはダメだ。キンチョウしてて」と言い訳するアーチーは妙に可愛かった。あとクスクス笑ってるフィリスも可愛い。


そういう風にバカやりながらも、イェルペや「お姉さん」の事を尋ねると、やはりその「お姉さん」は数日前から姿を消してました。

結論としてはやはり、イェルペは南の街道から逃げ、「お姉さん」に身代わりを頼んで北へ追跡者の目を向けさせてるのです。

アーチー「表面的には、な」

スイフリー「単純過ぎる。まだなにか裏があるかもしれない」

しかし謀略好きのパーティーの二大巨頭は納得しません。まだ裏があるのだと深読みします。小細工が好きだと裏を読む傾向にあるらしい。


アーチー「たとえば、その『お姉さん』が実の姉で、北と南の二手に分かれながら、最終的にはエレミアで落ち合う、という計画も考えられる」

スイフリー「鋭い!さすが、アーチボルト。そこまでは考えが及ばなかった

普通はそんな深いひっかけは用意しませんからね(苦笑)。この二大巨頭の活躍(暴走?)があればこそ、バブリーズの人気がある……のかな?


スイフリー「あまりにも見えすいているのが気にいらない。わたしならもっと巧妙なカモフラージュを用意するからな

そうか、小細工が好きな人が異様に疑り深いのは、そういう理由があったのか。まぁ理詰めで自滅する小心者という面もありますが(苦笑)


★無能な偵察兵

色々考えながらも結局は南へ向かいますけどね。南の街道からエレミアに行くならカゾフから船に乗ると読みますが、ソレも正解。

南の街道からのパダやエレミアへの陸路はいくらでもあるのですが、その多くは地図にも載ってない間道なので、普通は避けますしね。

オランから出る時は珍しい事に出国審査のシーンがあります。本来国や街に出入りする時は当然あるのですが、普通は面倒なので省きます。

でも今回はカゾフでイェルペの出入りをチェックする手段を教え、彼女が非合法な出入りの手段を求める事を推理させる為にわざと出しました。


やがて一行は西へ行けばカゾフ、南へ行けばブラードという岐路に差し掛かります。しかしここにはホープ経由パダ行きの間道もあるんですよ。

ワールドガイドには載ってませんが「石巨人の迷宮」には載ってますし、何よりもこの本の2話目にも載ってるんですよね(苦笑)

アーチーの実の姉妹説を取るならホープ方面へ行かねばなりませんね。北へ行くと見せかけて南へ行き、実は北。巧妙過ぎます。

それでも目の前のカゾフをスルーするのは問題だし、女の足ならそっちを見てからでも間に合うだろうとカゾフへ行きます(セーフ!)。


こうして彼らは港湾都市カゾフへ到着しました。ワールドガイドによれば、獣の仮面をつけた男女が夜通し踊る仮面祭というイベントがあるとか。

ここの挿絵がまた色々とツッコミ所満載なんですよね。まず荷台のシートの中から覗くギョロ目、何処かの犯罪者か

右端には目以外はマントで覆い、頭には変な傘を被ったおばけのQ太郎の出来損ないみたいな2人組がいます。何もんだアンタら。

その横にはFFに出てきそうな獣がいます。妙に可愛らしい目で、サラサラっぽい毛が後ろに流れている四足獣。背中に荷物を背負ってるし。

更にその後ろには凛々しいグイズノーミニマム・レジィナのような兄妹?がいます。妹を気遣うお兄ちゃんといった感じ。

背景には一段高くなった場所で何かやってるお兄さんとオッサンがいます。ペンか何かを持ってるんですが、本当に何してるんだ?


ここではさっき教えられた通りにイェルペの行方を捜して書類を調べます。まず街に入った人の中でイェルペという名前はない。

次にエレミア行きの船ですが、これは3日に1便で出てるらしい。最近出たのは昨日ですが、貨物船なのでいない。その3日前は時間が合わない。

でも密輸船が横行してるらしいから、その貨物船に実は人が乗っている、という事もありそうな話ですけどね。あと自由商船とか怪しい。


聞き込みをしてみると、最近女が一人だけで泊まってる宿屋を発見します。試しに聞きに行ってみますが、店の親父に追い返されます

これはまた怪しい。いかにもここを探ってごらんと言ってるかのように怪しい。急に態度を変えて追い返す場所には何かがあるもんです(笑)

あまりにも怪しいので、スイフリーが"インビジビリティ"で侵入作戦を決行しました。ところがこれが本当に役に立たない

ところで透明になった後に仲間に声をかけてるんですが、集中の魔法だから、一度透明になっちゃうと声は出せないんですけどね。


透明になったのはいいんですが、惜しい事にシーフ技能がないから、何をするにも一々制限がかかるんですよね。

まず《忍び足》ができないから、店の親父と際どい平目勝負を繰り広げます。透明になるだけでは音までは消せませんからね。

かと言って自分に"ミュート"をかけた後だとインビジできませんからね。インビジ中は集中が要るから他の魔法は使えないし。

透明になってから他の精霊使いに"ミュート"をかけてもらうとかいうのはアリだと思う。居場所が分からないという反論もありそうですが。


それに辛くも勝利した後2階に上るのですが、それっぽい扉の前に来ても《鍵開け》《聞き耳》もできないから、隅に座り込んでるだけ

やがてイェルペが出てきて、盗賊っぽい男となにやら話し始めますが、会話の内容が東方語なのでスイフリーには分からない

エルフはセージやバードを取らないと、共通語とエルフ語の会話と読解しかできませんからね。こういう時に言葉の壁が立ちはだかるのです。

ではせめて盗賊の顔ぐらいは覚えようとしますが、《記憶術》ができないので不可能。ただそこにいるだけとはブラウニーか(笑)


★ダーク・スイフリー

こうして帰ってきた役に立たない潜入工作員でしたが、一応イェルペがいる事だけは分かったので良しとしましょう。

そのまま向かいの宿に部屋を取ります。盗賊ギルドに聞いても関与してないらしく情報はなし。仕方ないので翌朝まで根気良く見張ります。

するとついに動きがありました。4人の男がイェルペを迎えに来たのです。3人は盗賊風(2レベル盗賊)で、1人は黒いフード姿


一行は慌てて現場へダッシュします。宿屋の裏側に張り込んでたパラサも、75mダッシュで駆けつけます。

それに気づいたイェルペは「あの人たちですぅ」と、さも悪漢に追われている婦女子のような声をあげます。これは戦闘になりますね。

でもお金を返しなさいと叫ぶと、向こうは「全部俺たちのもんだ!」と叫び返すんですよ。……あ〜あ、また騙された。哀れな女です(苦笑)

彼女を逃がす振りをして、お金を全部奪い取ろうとしてたんですね。この分だと何処かに売られる事にもなってたような気がする。


1ラウンド目、パラサはカンタマ対象6倍がけ。18点使っても8点残る、グラスランナーにコモン・ルーンというのは強力ですね。

スイフリーは接敵する前に"ホールド"対象3倍がけ。達成値14で、精神抵抗推定4の盗賊は2人が掴まります。12点消費で残り1点。

グイズノーは前に出て《防御専念》。フィリスはフードとイェルペに"スリープ・クラウド"、これはイェルペだけ寝ます。

次に唯一稼動している盗賊がパラサに攻撃しますが当たりゃしない。アーチーとレジィナは敵の動きが止まったので自分も止まる。


2ラウンド目、パラサは目の前の盗賊にギルドの人間か尋ねておしまい。やっぱり違うらしいけど。スイフリーは《防御専念》

次に19のグイズノーは前に出てやっぱり《防御専念》。ところがそれと同時にフードの男が動きます。その正体はダークエルフ!

黒いスイフリーが懐から出した何かを投げると、精神抵抗の目標値15の電光がアーチーを襲います。これにはこちらも驚きます。

アーチーは抵抗するのですが、それでもダメージは10点。達成値が15になるということは雷晶石ではない(これは魔力0扱いの平目だから)。

次に盗賊がパラサを殴るも当たらない。フィリスは掴まってる盗賊×2を寝かせようとして抵抗。アーチーとレジィナはダークエルフへ接近。


さて、ここでダークエルフが使ったアイテムですが、これは「SWRPG/ケイオスランド」で扱われる混沌魔術の産物です。

混沌魔術の細かい設定は「混沌の大地」などに譲りますが、四大魔術を突き詰めた、精霊力の複合による混沌の魔術と言えます。

この場では光の精霊ウィル・オー・ウィスプとの複合の表が載っています。ワールドガイドが出ればもっと詳しい事が分かる筈。

多分ダークエルフは、この原理を利用したアイテムを持っていたんじゃないでしょうかね。彼自身は使えないと思いますし(古代語魔法)。


2D6

10

11

12

対象

スプライト

シェイド

ウィスプ

ウンディーネ

シルフ

ノーム

サラマンダー

ドライアード

レプラコーン

術者選択

効果

狂える精霊と化す

精神の成長

消滅

ウィスプ

生命

放電

電流

浄化の炎

幻惑

幻惑

放電

以上のようになってます。対となるシェイドとの複合では消滅し、同じウィスプとの複合は威力は変わらず?やはりウィスプなんですね。

シルフとの複合では放電(今アーチーが食らったヤツ)ですが、実は"ライトニング"と同じ原理なんですよね。あれは"ライトニング"と思っていい?

ノームと複合した際の電流ですが、これは地面を這うタイプです。多分威力としては放電とドッコイだと思いますけどね。

サラマンダーとで浄化の炎だそうですが、それってフェニックスみたいですね。まさかサラマンダー+シェイドで破壊の炎とか(エフリート)。

ウンディーネとで生命ですが、これは回復魔法らしい。古代語魔法では回復はできないと思われがちですが、不可能ではないのですね。

多分光と水の複合精霊力は、生命の精霊力と等価なのではないでしょうかね。精霊ではなく、精霊力を生み出す。

精神の成長というのはよく分からない。多分精神系の援護魔法でしょうが。ドライアードとレプラコーンが同じ幻惑を生み出すのは興味深い。


3ラウンド目、パラサは盗賊に当てるもノーダメージ。スイフリーもハズレ。グイズノーはアーチーへキュアーで全回復。

次にお待ちかねの混沌アイテムです。まずアーチーへは電流、抵抗の目標値17で、失敗して11点。やはり同じぐらいかな?

レジィナには2つも行くのですが、内一つは消滅し、もう1つは生命だったので見事に無傷。彼女が怪我をしていたら回復して面白かったのに。

この時スイフリーはこの組み合わせの精霊力を感じたのでした。パラサが精霊兵器と呼んでいたのは、的を得た呼称だと思う。


次のアーチーが2回連続クリティカル18点斬りによって、ダークエルフを一撃で仕留めました(生きてる)。それで他の盗賊も降参です。

ダークエルフは身包みはいて、縛って、猿轡噛ませて、鉄板に貼り付ける。そうすればもう精霊魔法は使えない、ていうか何もできない(笑)

イェルペは密輸船でエレミアまで逃がしてもらうつもりでしたが、まさかこんな悪人だとは思ってなかったようです。危なかったんですよ。


そしてこの連中の正体ですが、とある犯罪組織の一員らしい。そのボスはヴォーゲルといい、このダークエルフが副官。こいつらは下っ端。

ヴォーゲルの正体は彼らも知りませんが、悪い魔術師らしい。そして秩序が嫌いらしい。混沌魔術師だからそれは何となく分かる。

あのアイテムはやはり精霊の力を封じ込めて混沌の力を引き出すそうですが、残ってないので"インスピレーション"で確かめる事もできない。

どうせ証拠不十分なので盗賊達は解放し、ダークエルフは魔術師ギルドに引き渡します。なんか因縁ができちゃいましたけどね。


ここではダークエルフを殺すのは人を殺すのとは違うと言っていますが、確かに社会的には人権は認められていないのでそうでしょうね。

だからって殺しても構わないという訳でもないと思いますけどね。人語を解する知的生物である事も確かですし。

法的に問題ないから殺してしまえ!というのは、何か違うと思います。まぁ仲良くできる相手でもないんですが。


イェルペの方ですが、さっきまで泊まっていた宿屋のウェイトレスになる事になりました。店の親父が実にいい人っぽいし。

親父は最初、バブリーズがイェルペに何かしにきたのだと思って庇ったんですね。今も箒を持ってなんとかして助けようとしてるし、いい人だ。

でもGMのイェルペと親父の一人芝居で誤解は解けます。ようやく4話に渡って続いてきた事件にも、一段落着きました(ヴォーゲルがいるけど)。


彼女が持っていった2万ガメルの内、残っているのは1万5000のみ。「お姉さん」にお金を渡したりして大分減ったらしい。

彼女はエレミアの貧しい家に生まれて、オランで一旗上げようとするも上手く行かずに転落人生を歩んできたらしい。

しかも挙句のパトロンがボヤージ。それは不幸ですよね。財産を掠め取ったのは犯罪だけど、流石に全部取っちゃうのは可哀そうですね。


スイフリー「どうしよう?不幸な人間を全員救えるわけじゃないし」

グイズノー「でも、会った人だけでも助けるというのは一つの考えです」←おお、今いい事言った!

という訳で彼女には5000残し、残りはボヤージ救出の報酬(1人1500)+必要経費(1000?)として貰う事にしました。

これで当面の大ボスは混沌魔術師ヴォーゲルですね。悪い魔術師と対決する冒険者達か……ある意味王道ですね。







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